返礼品登録している事業者様に向けて、寄附者様から頂くクレーム内容とその対策についてお伝えします。
果物のクレーム
ご存知の通り、果物はふるさと納税でお肉や魚介類と並ぶ大人気の返礼品です。
5~6月が旬の果物といえば、メロン、さくらんぼ、甘夏みかん(柑橘類)、マンゴー、スイカ、キウイ、ビワ、イチジクなどがありますよね。
まさに今、出荷に向けて収穫の真っ最中!という農家さんも多いかと思います。
実は、果物の出荷が始まると、寄附者様からのお問い合わせを受ける私たちも心の中でドキドキしていたりします。
なぜかというと、果物は寄附者様からクレームを頂くことも多い返礼品だからです…!
主なクレームの内容には、「傷んでいる」「食べてみたけど甘くない(酸っぱい、味がしない)」「潰れてぐちゃぐちゃになっていた」などがあります。
中には残念ながら「こんなことならスーパーで売ってるものを買えばよかった!」というご意見を頂くこともあります…。
生産者様がせっかく時間と手間をかけて大切に育ててくださったものですので、私たちとしてもそれが伝わらないのは悲しいです。
少しの工夫や対策で防ぐことができるのであれば、ぜひご検討いただきたいと思います!!
クレーム その1「傷んでいる」「変色していた/カビがはえていた」
この内容が、果物の中で一番多く頂くクレームです。
状態確認のため画像も頂きますが、その傷み具合は様々です。
自治体から寄附へのお礼の品として受け取る寄附者様には、「これくらいの傷みは許容範囲だろう」というのは通用しません。
お忙しい中かとは思いますが、小さな傷みでも寄附者様に届くまでに広がってしまう可能性を考えたうえで是非、収穫後や出荷前のチェックをお願いいたします!
また、お申し込みページには撮影用に準備した綺麗な商品画像だけでなく、実際に送る返礼品の画像を載せておくと寄附者様の中でギャップがなくなり、クレームを頂くことも減るかもしれません。
クレーム その2「食べてみたけど甘くない(酸っぱい、味がしない)」
味見するわけにもいかないので対応が難しい内容ですが、こちらも多いクレーム内容です…。
届いてからの食べるタイミングや保存方法について、事業者様はもちろん詳しいと思います。
でも、寄附者様は届いてすぐに食べたらまだ酸味が抜けていなかったり、その逆で甘くしようと数日間置いていたら腐ってしまったりと、食べ頃がわかりません。
また、保管方法も冷蔵すべきなのか、冷暗所でいいのかでも悩みます。
対策として、届いてからいつ頃が食べ頃なのか、また、それまでの保管方法を記載した「説明書」を返礼品と一緒に入れておくことをオススメします!
それだけでも寄附者様には丁寧な印象と安心感を与えることができます。
ご自身の紹介や商品に対する思いなども一緒に送っている事業者様もいらっしゃいますよ!
ちょっとした工夫でクレームを防ぐだけでなく、次の機会にも繋げられますね。
クレーム その3「潰れてぐちゃぐちゃになっていた」
このクレームも少なくないですが、解決しやすい内容だったりします!
主に
①梱包に問題がある
②配送中の衝撃によるもの
が多いです。
①の梱包が甘かった場合、配送中のちょっとした揺れでも中身が動いてしまい、ぐちゃぐちゃになってしまいます。
いくら配送会社の人が気をつけていても、運んでいる以上揺れはゼロではないですよね。
配送会社に原因があると認められれば補償してもらえますが、そうなっても仕方のない梱包だったと言われてしまうと補償はなく、事業者様の負担になる可能性があります。
逆に、梱包がしっかりしていれば、配送中に不適切な扱いがあったと認められるかもしれません。
コスト削減、といって梱包を疎かにしてしまうと、クレームが頻発し、その後の再送費用負担が発生することになりかねません…。
中身が動かないように仕切って隙間を緩衝材で埋めたり、プラスαで滑り止めのような感じで箱の天井部分と底部分に緩衝材を入れること等、ご検討ください!
お肉のクレーム
前回の果物編に続いてお肉に関するクレームについて書かせていただきます。
ふるさと納税ではメジャーな商品でもあるお肉ですが、そのレビューはまちまち。
「美味しかった」「またリピしたい」といった称賛の声から、「期待はずれ」「二度と申し込まない」といった厳しいお声をいただきます。
いろんなクレーム対応をしてきた中、私自身「ふるさと納税のお肉=諸刃の剣(もろはのつるぎ)」だと考えています。
というのも自治体様、事業者様も寄付額と売上がとても伸びて嬉しい思いをされる一方、場合によっては出品停止・・・なんてことも経験してきたからです。
最悪の事態を防ぐためにも、実際にどんなクレームが寄せられ、必要な対応・対策を紹介します。
品質(脂身が多すぎる/異臭がする/ドリップが多い/固くて食べられない)
「脂身が多い」というのは牛肉の切り落としに多くみられるケースです。
寄付者様よりいただいた返礼品のお写真を確認すると、商品ページとは明らかに異なっていたり、半分以上お召し上がるのが難しい状態のことがあります。
場合によっては自治体様と弊社担当スタッフで立ち会い、商品の品質に問題がないか確認しに参ります。
「品質に問題はありません」ということでしたら、商品ページには実際にお送りしているお肉の写真を掲載するなど、事前のクレームの防止につながるかもしれません。
また、「異臭がする」「ドリップが多い」と場合は、配送途中に温度変化で傷んでしまったり、箱の中で商品が傾いてしまった可能性があります。
検品時の確認はもちろん、発送前に「冷蔵」「冷凍」「天地無用」などのシールが貼ってあるかのチェックの徹底と、箱の中で商品が傾かないか、梱包状態に配慮しましょう。
異物混入(金属/ゴム/髪の毛など)
これは絶対にあってはならないことです。最悪の場合、自治体様のふるさと納税生命に関わってきます。
また、現物確認のため寄付者様へお写真の提供や返品いただくようお願いをしますが、寄付者様へお手間を取らせてしまうことになります。
そういったことがないよう、生産機器や工程に問題がないか、今一度ご確認をお願いします。
産地記載の有無
「箱に〇〇産と書いてあるが、商品ページにはそういった記載がない」といったお声もいただきます。
商品ページを確認すると、確かに寄付者様のおっしゃるとおり、商品ページに具体的な産地が掲載されていない場合があります。
実際に口にするものなので、寄付者様の不安を取り除くためにも詳しい産地を商品ページに掲載しましょう。
また、ふるさと納税として出品する前に、産地に問題がないか、自治体様や弊社スタッフに今一度ご相談いただけますと幸いです。
まとめ
返礼品に出されている事業者様向けに、頂くことが多いクレーム内容とその対策についてお伝えしましたが、もちろんその時々によって内容や対策は異なります。
ふるさと納税での出品を通して課題の発見・改善を繰り返していきながら、事業者様の地方創生への貢献と、自身の販路拡大を実現していただければ、きっと日本全体が活性化することに繋がると思います。
そしてそのお手伝いが、私たちサイバーレコードでできるように、これまでの経験を活かしつつ、事業者様と連携しながら取り組んでまいります!!