アパレル業界で取り扱う商品は、多種多様。それらの商品を販売するアパレルECサイトでは、ページに掲載する画像が売上に大きく影響します。
アパレルECの商品撮影で押さえておきたいのは、商品の全体像やディテール、アピールポイント、ユーザーの求める情報の3つの要素。
商品を直接見ることも、触ることも、試着することもできない消費者に、迷わず商品を購入してもらうためには「分かりやすい画像」「伝わる画像」が欠かせません。
このページではアパレルECの商品撮影において、必要不可欠な3つの要素について詳しく解説します。
ユーザーに選ばれるページづくりで「売れるアパレルECサイト」を構築していきましょう。
アパレルECにおける商品撮影の事前知識
アパレルECにおける商品撮影で、まず知っておきたい事前知識を解説します。
- アパレルECの商品撮影の種類
- アパレルECの商品撮影方法
- アパレルECの商品撮影で欠かせない3つの要素
アパレルECの商品撮影の種類
アパレルECの商品撮影には3つの種類があります。
単品撮影
アパレルECにおける単品撮影は、一つの商品を際立たせるための基本的な方法です。アイテムごとに詳細な写真を撮影し、購買意欲を高めるために製品の特徴やデザインを明確に捉えます。
背景はシンプルで、商品が際立つように配置されます。
モデル撮影
モデルを使用した撮影は、商品の着用イメージを伝えるのに効果的です。洋服やアクセサリーをモデルが身につけ、実際のスタイリングやフィット感を示します。
モデル撮影はブランドのスタイルやターゲット顧客に合わせた雰囲気を作り出す手段として重要です。
イメージ撮影
イメージ撮影は商品のコンセプトやストーリーを伝えるのに役立ちます。背景、ライティング、小道具を使用して、商品の背後にある物語やブランドの価値観をアピールすることができます。
イメージ撮影は感情を呼び起こし、ブランドについての深い印象を残します。
アパレルECの商品撮影方法
ECサイトに掲載する写真の撮影方法は、主に2つあります。
自社撮影
自社撮影はその名の通り、自社の施設・機材で撮影する方法です。自社撮影のメリットは、あまり予算をかけずに撮影できる、1から10までイメージを構想できる点にあります。
また、商品のデザインやスタイルに関するメッセージを一貫して伝えることができます。撮影環境が整っていたり、技術に多少なりとも自信がある場合は自社撮影で進めましょう。
撮影代行サービス
撮影代行サービスを利用すると、専門家による高品質な商品写真を簡単に取得できます。専門のフォトグラファーが商品を撮影し、必要に応じて後処理も行ってくれます。
これにより、プロの品質の写真を短時間で入手できます。特に多くの商品を持つECストアにとって効率的な選択肢です。
少しでも商品の見栄えを良くしたい、撮影の構想まで決めて欲しいという場合は撮影代行サービスを利用してみましょう。ちなみに撮影代行は弊社でも可能ですので、お気軽にご相談ください。
アパレルECの商品撮影で欠かせない3つの要素
アパレルECの商品撮影で欠かせない3つの要素は、以下のとおり。
- 商品の全体像とディテール
- 商品の特徴やアピールポイント
- ユーザーニーズ
実店舗であれば、消費者は気になる商品を1点1点見て、触れて、細部までチェック、必要があれば試着して購入するかどうかを判断できますが、ECショップではそうはいきません。
アパレルECでは、洋服選びに重要な「直接触れてチェックする」部分が省略されてしまうため、それを画像でカバーする必要があるのです。
アパレルECで扱う商品は1点1点形状も素材感も質感も異なり、その撮影でもそれぞれに魅力を引き出す方法やコツが異なります。
特に素材感や質感を画像で表現するのは、難しいところですね。
視覚的なところは画像で簡単に補うことができますが、素材感や質感を画像で伝えるのも限界が。その中で、いかに効率的に商品をアピールするか、これがアパレルECでの撮影における大きな課題といえます。
1点ごとに複数の画像が必要となるアパレルEC。少しでも効率よく商品撮影を行うためにも、アパレルECの撮影に欠かせない以下の3つのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
商品の全体像とディテール
アパレルECに限らず、画像や説明文のみが頼りとなるネットショップでは、商品全体はもちろん、ディテール(詳細)まで把握できる写真が必要です。
テレビの販売であれば、テレビの全体像はもちろん、接続端子やリモコン、スタンド、液晶画面のズームアップ、横からの画像などが求められるでしょう。
アパレル出品では全体像ももちろん大事ですが、それぞれの商品ディテールが購入するか否かのカギを握っていることも。
テレビは普段、自宅で前から見るだけですが、アパレルECで扱う商品はユーザーの服装として人の目に触れるもの。だからこそ、様々な角度や視点で見た画像がユーザーの役に立つのです。
アパレル商品では、以下のように様々な要素があります。
- 袖
- 袖口
- 襟
- 裾
- 背面
- ロゴ
- タグ
- ボタン
- ポケット
- ファスナー
- スリット
- タック
- ステッチ
- 裏地
例えば袖の種類だけでも、
- ドロップショルダー
- ドルマンスリーブ
- フレンチスリーブ
- ラグランスリーブ
- パフスリーブ
- ノースリーブ
など複数あり、こうした商品ごとのディテールを伝える写真が必要なのです。
どんな商品か手に取るようにわかる画像を掲載することで、ユーザーは安心して商品を検討できます。逆に、十分な画像がなければ購入の選択肢にも入らないでしょう。
ディテールのわかりやすい画像掲載は、ユーザーの「もっと知りたい」というニーズを満たすだけでなく、クレームや返品回避にも役立ちます。
商品の特徴やアピールポイント
商品独自の特徴や、ユーザー向けにアピールできる要素があれば、そのポイントをピックアップして撮影します。
そのためにも撮影時には、商品ごとの特徴を十分に把握しておくことが重要です。自社カメラマンであれば意思伝達もしやすいですが、撮影スタジオ等に商品を納品して撮影してもらう場合は、担当者としっかり打ち合わせしておきましょう。
例えば「ウェスト細見え」の効果があるボトムスであれば、ぜひアピールすべきポイントになります。
商品のおすすめポイントを画像を添えて説明できれば、商品の魅力も格段にアップします。商品のことを把握せずに撮影すれば、アピールすべき重要なポイントに十分な配慮ができず、せっかくの商品メリットをユーザーに視覚で届けることができません。
画像付きで視覚的な要素をプラスしてアピールするのと、文字だけでアピールするのとでは、結果にも大きな差が生まれます。
どのような写真を撮影するべきかは商品ごとに異なることを認識して、必要十分な画像を用意したいですね。
ユーザーニーズ
ECサイトで画像がなければユーザーには何も伝わりませんし、その商品がカートに入れられることもありません。
ユーザーが商品のどの部分を見たいのか、そのニーズに応え、店舗で見るのと同様に安心して購入できるよう配慮した画像が必要なのです。
ファッション雑誌のようにおしゃれな画像は目を引きますが、実際に購入する場合はおしゃれなだけでは不十分。実際に自分が着用したときの様子を、ユーザーがイメージできるような画像も必要です。
最近では、スタイル抜群のモデルだけでなく、より身近な存在のスタッフ着用でどういった着用感なのか、画像や情報を提供するアパレルECサイトも多数。
例えば「身長160cm、普段はMサイズ着用」のスタッフが着用した画像が掲載されていれば、同じような体型の方のリアルな参考になり、購入を後押しする材料になります。
ユーザーがECサイトでアパレル商品を購入する際に、どのような不安を抱くか、これまでに寄せられたレビューも参考にしながら、ユーザーの「かゆいところに手が届く」画像を提供しましょう。
その配慮がユーザーの安心感やショップへの信頼となり、購買意欲を刺激することにもつながります。
アパレルECの商品撮影で上手に撮るテクニック
アパレルECにおいて、商品撮影は成功の鍵となります。商品が魅力的に映るために、以下のテクニックを活用しましょう。
- 背景にこだわる
- 明るさを調整する
- 商品映えする撮影角度を見つける
背景にこだわる
商品の背景は、商品自体を際立たせる非常に重要な要素です。シンプルで無駄のない背景を選ぶことで、商品がクリアに映り、視覚的な混乱を防ぎます。
たとえば、白い無地の背景は商品を際立たせるのに効果的です。白い背景に商品を配置すれば、背景がジャマをしないので商品が引き立ちます。
白い無地といってもさまざまありますが、清潔でクリアな素材を選ぶとプロの印象を与えられます。
明るさを調整する
明るさの調整は、商品撮影において非常に重要です。明るさを適切に調整することで、商品のディテールを鮮明に捉えることができます。
明るさの調整では以下のポイントを意識してみてください。
- 均一な明るさを保つ
- オレンジや緑がかったライトを選ばない
自然光を利用したり、専用の照明機材を使ったりすれば商品がクリアに映ります。
商品映えする撮影角度を見つける
商品映えする撮影角度を見つけることは、商品の魅力を引き立てるのに役立ちます。たとえば洋服の場合、前面・背面・サイドから撮影することで、デザインの全貌を伝えることができます。
また、特定のアクセサリーやディテールを強調するために、クローズアップ撮影も考えてみましょう。商品の素材や形状に応じて、異なる角度を試し、商品を最も魅力的に映す角度を見つけてみてください。
アパレルECの商品撮影代行はサイレコにお任せください!
アパレルECで、ユーザーに個々の商品の魅力を伝えるには、多くの画像が必要です。
撮影には時間がかかりますし、撮影スタジオやモデルを活用するとなると時間もコストもかかります。
いかに効率的に、効果的な画像を撮影するか、これも売上を左右することに。
アパレルECの撮影で費用対効果を高めるためにも、押さえるべき要素を事前に把握しておくことも大事な仕事です。
Web制作に画像は欠かせませんが、アパレルECサイト作成では、特に画像が大きな役割を果たします。
ユーザーニーズに寄り添い、必要な情報を必要十分な画像で提供していきましょう。
ECサイト運営で集客や収益を向上させるには、日々の試行錯誤の繰り返しも重要です。ユーザーのニーズを満たした画像を掲載できていても、サイトへの集客ができていなかったり、サイト回遊ルートの誘導が不十分であれば、売れるものも売れません。
ECサイト運営でのお悩みがあれば、ECサイト運営代行会社に1度ご相談ください。数多くのECサイト運営の経験をもったプロがサイトを検証、問題点を見つけ出し、最適な改善策をご提案いたします。