Amazonでほかの出品者と競合する商品を扱う場合は、思わぬ価格競争に巻き込まれることもあります。価格競争によるリスクを極力回避するためには、価格変動発生への対処法や、価格変動履歴のチェックツールを把握しておきたいところです。
このページでは、Amazonで価格変動が起きたときの対処法と価格変動履歴をチェックできる4つのツールを紹介します。
価格変動履歴チェックツールには無料版と有料版があるので、自社で使いやすいツールを選んで有利な仕入れや販売に役立てましょう。
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Amazonで価格競争が起こる原因
そもそもAmazonで価格競争が起こる原因は何なのでしょうか。
Amazon運用代行を行う弊社が、まずは値崩れが起こる原因について詳しく解説します。
- 商品の供給が増えすぎている
- 需要が低下している
- 季節性の商品で需要が変化している
商品の供給が増えすぎている
Amazon上では、同じ商品を販売する多くの出品者が存在し、これが供給過多の問題を引き起こす可能性があります。
この状況では、市場は商品で溢れかえり、需要を超える供給が生じることがあります。
供給過多の状態では、商品が売れず、競合他社が価格競争を開始することがよくあります。これにより、価格が次第に下落し、需要に合致する価格まで下がることがあります。
Amazonで価格が下がると、他の市場でも価格が下落しやすくなる傾向があります。
需要が低下している
Amazonで商品を出品した場合、需要が低下することが価格の下落要因となり得ます。
購買者側の需要が減少する場合、市場には商品が過剰供給となり、販売が停滞する可能性が生じます。このような状況では、商品の価格競争が発生し、需要に応じた価格まで価格が下がることがあります。
このように、Amazonでは需要の減少により商品の価格が下落し、関連する商品の価値も下がる可能性があることがあります。
季節性の商品で需要が変化している
季節や祝日などが影響し、需要が変動するため、出品者は価格を調整することがあります。
例えば、冬季には暖かい衣料品の需要が増加し、価格が上昇傾向にあることがあります。一方で、春や夏になると、暖かい衣類の需要は低下するため、価格は通常下落します。
さらに、クリスマスやお正月などの祝日における需要の変動も価格に影響を与え、これが急激な価格下落をもたらすことがあります。
Amazonで価格変動が起きた対処法
Amazonで販売している商品に大きな価格変動が起きた際には、すぐに競合セラーの価格に合わせるようなことはせず、まずは下記の点を確認するようにしましょう。
- 過去の値動き確認する
- ライバルの在庫数を確認する
- キャッシュフローを確認する
適切な価格で商品を販売して、きちんと手元に利益を残すために、将来の価格の値動きを予測することが大切です。
過去の値動きを確認する
商品価格が高騰または暴落した場合には、価格チェックツールを利用して、過去の価格変動の履歴を確認してみましょう。
どんな商品であっても、独占販売を行っている商品でない限り、大なり小なり価格変動は起こります。過去の価格推移を確認し、同じような値動きが起こっていないか確認してみましょう。
過去にも同じような値動きがある場合は、今回も前回と同様の価格推移を見せる可能性が高いと考えられますので、商品が売りたい価格に戻るのはいつ頃になるのか予測できます。
一方、過去の値動きにはない突発的な価格変動の場合には、下記のようなことが起こっているかもしれません。
価格変動の原因 | 商品価格 | 対処法 |
---|---|---|
テレビで商品が放送された | 一時的に価格が高騰する | 高い価格でなるべく早く売り切る |
商品が廃盤になった | 徐々に価格が高騰していく | 供給者が減って価格が上がってから売り切る |
商品が安売りされた | 短期~中期的に価格が暴落する | 供給者が減ってから適正価格で売り切る |
可能な範囲で価格が変動した原因を調べ、売り時・売価を誤らないように注意しましょう。
ライバルの在庫数を確認する
商品価格が高騰したにしても暴落したにしても、商品価格は需要と供給のバランスで決まります。
商品を売りたい価格で売り抜くためには、需要と供給のバランスを確認しながら、いつになったら自分が売りたい価格で販売できるのか見通しを立てておくことが大切です。
商品価格は、販売セラーの数が少なくなれば上昇し、販売セラーの数が多くなれば下落します。
セラー数 | 商品価格 |
---|---|
増加 | 下落 |
減少 | 上昇 |
しかしながら、一人のセラーが大量に在庫を保有している場合もありますので、注意が必要です。
例えば最安値でカートを常時獲得しているセラーが大量に商品在庫を抱えている場合、いつまで経っても販売の機会が回ってこないため、別のライバルセラーが値下に走ります。
そうなると、どんどん商品価格が下がっていく値下げ競争になりますが、どのセラーがどれだけの在庫を抱えているのか把握していれば、将来の価格の見通しも立てやすいでしょう。
ライバルセラーの在庫数は、商品をカートに入れることで確認できます。実際に商品を購入するわけではありませんが、ライバルセラーの商品を買い物かごに入れられるだけ入れてみましょう。
セラーの中には、「一人○個まで」といったようにカートに商品を入れられる数を制限しているセラーもいます。商品個数が削られてカートに入った場合は、個数制限を設けているセラーです。
商品の販売ペースと比較して、どの程度待てば自分の商品価格まで回ってくるか計算することで、いつ頃に商品を売り抜けるのか予測できます。
キャッシュフローを確認する
将来的に当該商品が売りたい価格になることが予測できたとしても、キャッシュフローがその時まで待てないケースもゼロではありません。
商品価格の推移を予測してなるべく高値で売り切ることも大切ですが、そもそもキャッシュフローが回らなければ、会社としての存続は難しくなってしまいます。
Amazonは商品が売れてすぐに入金されるわけではありませんので、しっかりとAmazonの入金サイクルも意識したキャッシュフロー経営を行う必要があります。
Amazonの入金サイクルは、大口セラーならアカウント作成日から2週間毎の入金。小口セラーなら、振込申請をしてから入金開始となります。
Amazonの価格変動履歴を調べる4つのツール
Amazonでは、常に商品の価格が変動しています。ときには大きく価格が上下することもあり、これを把握していないと仕入れでも販売でもリスクになります。
Amazonの価格推移をチェックできる便利なツールを使いこなして、Amazon出品におけるリスクをできる限り抑えていきましょう。
ここで紹介するのは以下の4つのツールです。
- Keepa
- ERESA
- Seller Sprite
- HOW MUCH
いずれも無料版で価格変動の履歴をチェックできます。それぞれの料金や利用環境は、以下のとおりです。
ツール名 | 無料版 | 有料版 | 利用環境 | 登録 |
---|---|---|---|---|
Keepa Price Tracker | あり | 月額19ユーロ 年額149ユーロ | Web Chrome拡張機能 アプリ | 不要 |
ERESA | あり | 月額3,900円(税込) 年額38,800円(税込) | Web Chrome拡張機能 アプリ(iOS) | 必須 |
Seller Sprite | あり | スタンダード会員月98ドル ほか3種の年額プランあり | Web Chrome拡張機能 | 必須 |
HOW MUCH | あり | なし | アプリ(iOS) | 不要 |
続いて、各ツールの特徴をさらに詳しく見ていきましょう。
Keepa Price Tracker
Amazonの価格変動チェッカーといえば「Keepa(キーパ)」といえるほどに有名なツール。
無料版と有料版(サブスクリプション)があり、無料版でも価格推移の表示をチェックできます。無料版はアカウント登録しなくても、一部の機能であれば利用可能です。
以下がChrome拡張機能でKeepa無料版を利用した場合の表示です。
以下はスマホアプリから無料版で商品検索した際の表示(横画面)。グラフをタップすると、パソコンと同様にグラフのみをクローズアップできます。
Keepa有料版を利用すれば、無料版で見られない売れ筋ランキング等、数多くの情報が確認可能で、多くのAmazon出品者が利用しています。
Keepaは海外のツールで、有料版の価格は月額で19ユーロ。2022年12月時点で1ユーロは約145円でしたので、これを基に計算すると、約2,800円。年払いの場合は189ユーロで約27,405円。年払いなら月換算で約2,300円となり、月払いより割安で利用できます。
ERESA
「ERESA(イーリサ)」は、2018年11月にChrome拡張機能として日本でリリースされたツール。ERESAを利用するには、無料版でも登録が必要です。
拡張機能以外にWeb版でのリサーチも可能で、さらに2022年8月にはiOSアプリもリリースされています。
日本で生まれたツールなので、サポートも日本語で分かりやすいのがメリットですね。
パソコンでERESAの無料版を利用すると、以下のような表示でAmazonの価格履歴を見られます。
ERESAのスマホアプリで商品を検索すると、以下のように表示されます。商品画像の右側にある小さなグラフをタップすると、拡大できます。
拡大したグラフは、以下のとおり。Amazonの価格履歴を過去30日・90日・180日・365日の期間ごとのグラフで閲覧できます。
ERESAにも無料版と有料版(PRO版)があり、有料版は月額3,900円(税込)。年払いにすると38,800円(税込)で、月あたり約3,233円と月額プランより割安で利用できます。
→ ERESA
Seller Sprite
「Seller Sprite」は、Keepaと同じく海外のツールです。Web版とChromeの拡張機能のいずれかで利用可能。
Seller Spriteは無料版か有料版かに関わらず登録必須ですが、無料版でも「Keepa拡張機能代替」の機能を利用できます。
Seller Sprite無料版のPC表示で「Keepa拡張機能代替」を利用した場合のAmazonの価格履歴は、以下のとおりです。
Seller Spriteは、以下の5つの料金プランから選択可能。
料金プラン | 料金 |
---|---|
無料会員 | 無料 |
スタンダード会員(月単位プラン) | 月額98ドル |
スタンダード会員(年単位プラン) | 年額980ドル |
アドバンス会員(年単位プラン) | 年額1,880ドル |
VIP会員(年単位プラン) | 年額2,380ドル |
2022年12月時点で1ドル=約138円でしたので、これを基に換算すると、月額有料プランで月額約13,500円です。
Seller Spriteは料金が高めですが、価格履歴のほかにも、市場リサーチや商品リサーチ、キーワードマイニング等の各種機能も利用できます。
無料プランでは、ごく一部の機能のみ利用可能となっています。
HOW MUCH
「HOW NUCH」は、完全無料で利用できる価格チェックアプリ。スマートフォンにアプリをインストールするだけで、登録不要で使えます。
Amazonの価格履歴だけでなく、楽天市場等の価格もまとめて確認可能。
HOW MUCHでの価格履歴は、以下のとおり。Keepaのグラフがそのまま表示されます。
バーコードスキャンで検索する際は、Keepaのアプリ版より操作が楽ですが、価格推移のグラフ表示が縦型のみとなっている点がやや不便かもしれません。
→ HOW MUCH
ここまでAmazonの価格チェッカーツールを4つ紹介しましたが、それぞれに料金や使える機能、使い勝手も異なります。いずれも無料で試せるので、実際に利用しながら自分に合ったツールを見つけてください。
Amazonへの出品でECビジネスを成功させるには、様々なデータを正しく分析して、戦略を検討することが重要です。ECサイトでの戦い方が分からない、分析をどのようにしたらいいのか分からないといったお悩みは、ECサイト運営代行会社にご相談ください。
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Amazonでの価格履歴をチェックして最適な仕入れ・販売を
Amazonにおける価格変動の履歴は、ECサイトビジネスで利益を上げていくためにも重要なデータの1つ。
Chromeの拡張機能やスマホアプリなど、様々に使えるツールがあります。
使い勝手はもちろん、予算や集収したい情報に合ったものを選んで、ECサイトでの販売戦略にも積極的に活用していきましょう。
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