Amazonで出品できる商品カテゴリーは、服やアクセサリー・時計・本など、多岐にわたります。
それらの中の一つに「化粧品」がありますが、出品する際に、次のようなことを考える人も少なくないでしょう。
「販路拡大のために化粧品の売り方を知りたい」
「化粧品の効果的な売り方は?」
このような疑問を解消するため、本記事ではAmazonでの化粧品の売り方にくわえ、売るときのコツや注意点も解説します。
Amazonでの化粧品の売り方
Amazonで化粧品を売るには、大きく分けて次の4つの手順が必要です。
- Amazon出品用アカウントを作成
- 出品登録
- 出品の配送
- 報酬の支払い
Amazon出品用アカウントを作成
Amazonの出品用アカウントを持っていない場合は、アカウントを作成しましょう。
必要なものとアカウントの作成手順を解説します。
必要なもの
出品用アカウントを作成する前に、あらかじめ下記のものを用意しておくとスムーズです。
- 行政機関発行の顔写真付きの身分証明書(パスポートや運転免許証等)
- 銀行またはクレジットカード会社より過去180日以内に発行された取引明細書
- ビジネス用のメールアドレスまたは既存のAmazonアカウント
- 電話番号
- 有効なクレジットカード
- 銀行口座番号(Amazonから売上金を受け取る口座)
- 登記簿謄本(法人のみ)
- 特定商取引法に基づく住所・電話番号(大口のみ)
身分証明書は顔写真付きでなければならないため、保険証や住民基本台帳カードは使えません。
また、マイナンバーカードも顔写真が付いているものの、Amazonでは使用できないため注意してください。
アカウントの作成手順
必要なものが準備できたら、出品用アカウントを作成しましょう。
Amazonには「小口出品」と「大口出品」の2つの出品プランがあり、料金や手数料、出品可能な商品数などが異なります。
まずはどちらが自社に合うプランかを判断しましょう。
種類 | 小口出品 | 大口出品 |
料金 | ー | 4,900円/月 |
基本成約料 | 100円/商品 | ー |
出品可能数 | 49点/月 | 49点以上出品可能 |
具体的な違いを知りたい場合は、下記の記事を参照ください。
プラン選択後は次の手順で出品用アカウントを作成できます。
- 登録に使用したメールアドレス宛に届く確認コードを入力する
- 事業所の所在地・業種・氏名を入力する
- 登記簿謄本の情報を入力する(個人はスキップして次の手順へ)
- 出品者の国籍や名前などの情報を入力する
- クレジットカードの情報を入力する
- ストア情報を入力する
- 本人確認の書類をアップロード
手続きが完了したら送信ボタンをクリックすると、作成手順は終了です。
送信した情報をAmazonで審査し、3営業日ほどで審査結果がメールできます。
その後、出品者プロフィールを設定すると出品登録が行えるようになります。
出品者プロフィールの設定方法については以下の記事を参考にしてください。
出品登録
続いて、Amazonに出品する化粧品を登録します。
Amazonでの出品登録は、すでにAmazon上で出品されているか、されていないかで登録方法が異なります。
すでにAmazon上に出品されている場合
既存商品を自社でも出品したい場合、すでに出品されている商品ページに相乗り出品する形になります。
これは、Amazonは同一商品を複数の出品者が売りたい場合でも、商品ページは1つしか作れないためです。
そのため、相乗り出品は商品の「EAN」「JAN」といったバーコードを照合し、商品名や型番などを入力後、「マーケットプレイスに出品する」をクリックするだけで出品完了です。
新規出品する場合
まだAmazonに出品されていない商品を新たに出品する場合は、セラーセントラルで商品の出品情報を作成します。
出品情報には以下の内容を入力しなければなりません。
- コード(EANやJANなど)
- SKU
- 出品する商品の詳細(価格・商品の状態・出品数・配送オプションなど)
- ユーザーが商品を検索しやすくするためのキーワード
ただし、新規出品は大口出品を契約している人のみができる方法です。
オリジナル商品がある場合は、必ず大口出品にしてから出品登録を行いましょう。
出品の配送
商品の注文が入ったら、配送作業を行いましょう。
配送はFBAと自分で配送する場合との2種類です。
FBA(フルフィルメント by Amazon)の場合
FBAとは、Amazonが配送業務を代行してくれるサービスです。
利用には手数料がかかるものの、梱包から発送、返品対応などを年中無休で代行してくれます。
商品を管理するコストが軽減できるだけでなく、出品した商品にプライムマークを表示できるため、売上向上にも繋がります。
FBAの利用にかかる手数料は、商品の在庫保管手数料や注文数に応じた配送代行料などが工程ごとに発生するため注意してください。
また、オリジナルパッケージとラベルの使用もできないので、独自性のある商品を取り扱う場合は不向きな配送手段です。
自分で配送する場合
Amazonを介さずに自社で配送する場合は、注文が確定するとAmazonから「商品を出荷してください」というメールが届きます。
納品書を印刷して商品を梱包・発送、ユーザーへ出荷通知を送る作業が必要です。
FBAと比較すると手間がかかりますが、在庫を手元に保管でき、利益率が少ない商品でも収益性を見込めます。
また、オリジナルパッケージとラベルの使用も可能になるため、自社ブランドの世界観を豊かに表現できます。
報酬の支払い
商品の配送後、確定した売上はAmazonの手数料を差し引き、14日間の支払いサイクルで指定銀行口座に振り込まれます。
手数料は利用プランや配送方法などによって異なるため、場合によっては売上が微々たるものになる可能性があります。
報酬から差し引かれる手数料一覧
Amazonで化粧品を販売する場合の手数料を表にまとめました。
月額登録料 | 4,900円(大口出品プランのみ) |
基本成約料 | 100円/商品(小口出品プランのみ) |
販売手数料 | 1商品あたりの売上合計が1,500円以下の場合:商品代金の8%1商品あたりの売上合計が1,500円を超える場合:商品代金の10%最低でも販売手数料30円がかかる |
FBA手数料 | 配送代行手数料:222〜5,625円在庫保管手数料:4,370〜10,087円詳しくはこちらを参考にしてください。 |
上記以外にも出品数が200万件を超える場合や、ユーザーに返金処理する場合などで手数料が都度発生します。
Amazon内で広告を使用したり、コンサルティングサービスを受けられる有料サービスを活用したりする場合も費用がかかるため、自社に何が必要かを見極めましょう。
Amazonで化粧品を売るときのコツ
膨大な出品者がいるAmazonで、化粧品の売上を伸ばすには次のような戦略が必要です。
- 商品画像や紹介文に注力する
- PR活動でAmazonに誘導する
商品画像や紹介文に注力する
商品ページに掲載する画像や紹介文は、商品の魅力や使いやすさが少しでも多く伝わるようにこだわりましょう。
店頭ではなくオンラインで売るということは、ユーザーは実際に触って見て試供してみるという確認行為が全てできません。
ユーザーが使用するときのイメージをしやすくなるように、正確な色味を表現し、商品の使用画像を掲載してください。
また、紹介文ではサイズ感や質感などの具体的な内容を記載することで、ユーザーの購買意欲を高めましょう。
PR活動でAmazonに誘導する
Amazonだけでなく、InstagramやXなどのSNSやプレスリリースなどを活用して、ユーザーの目にとまる場所を増やしましょう。
化粧品に関わらず、どんなに良い商品でも多くの人に見られなければ、売上を上げるというのは難しいです。
様々な手段を活用して商品の露出を増やし、Amazonの商品ページに誘導しましょう。
Amazonで化粧品を売るときの注意点
Amazonで化粧品を売るときは、次の3つの注意点があります。
- 出品禁止の化粧品がある
- 輸入商品の場合はライセンスが必要
- 薬機法や景表法などを遵守しなければならない
出品禁止の化粧品がある
Amazonでは、以下のような化粧品の販売が禁止されています。
- 未承認または無承認無許可の化粧品
- 小分けされた商品
- 不純物が混入している、不正な表示がなされている商品
- 開封または使用済みの商品
もし出品禁止商品を販売した場合、販売の一時停止やアカウントの停止などのペナルティが与えられます。
上記以外にも条件が多くあるため、詳細はこちらのページで確認してください。
輸入商品の場合はライセンスが必要
海外から輸入した化粧品を出品したい場合は、自社が「化粧品製造販売業許可」と「化粧品製造業」のライセンスを有していないと出品できません。
これは、日本では使用認可が降りていない成分が含まれている化粧品かを確認するために、精査しなければならないからです。
これらのライセンスを取得するには、かなり高額な費用がかかります。
また、2つのライセンスがないのに販売目的で輸入する行為は違法行為となります。
その上、税関で止められてしまい、商品を棄却・返送しなければならないため注意してください。
薬機法や景表法などを遵守しなければならない
薬機法とは、化粧品や医薬品などの品質や安全性の確保、消費者の使用による保健衛生上の危害防止のために定められている細かなルールのことをいいます。
景表法は、正確には景品表示法といい、広告や説明書などで不当な表現・過大な景品類を制限するルールです。
これらのルールにより「世界一・最安」などの最上級を示すワードや「絶対・永遠」などの断定的なワードは使用禁止となっています。
適切な化粧品販売を行うためには、薬機法取得者や薬事管理者などのサポートがあると、安心です。
Amazonでの化粧品の売り方に関するよくある質問
Amazonでの化粧品の売り方に関するよくある質問をまとめました。
- Amazonの化粧品は古いものを売れる?
- Amazonで化粧品を購入しても大丈夫?
Amazonの化粧品は古いものを売れる?
Amazonにおいての化粧品販売は、使用期限が切れているもの、開封または使用済みのものは販売できません。
Amazonで化粧品を購入しても大丈夫?
Amazonで販売されている化粧品は、劣化しているものや認可されていない成分が含まれているものを出品できないため、安心して購入できます。
ただし、消費者の肌に合わないケースもあるため、肌トラブルを避けるためにも成分表をしっかりと確認しましょう。
まとめ:Amazonで化粧品の売り方に悩んだらサイバーレコード
Amazonにおいての化粧品販売は、薬機法や景表法の遵守、出品禁止商品があるなどで、出品したての企業は売り方に悩むケースが多いです。
また、化粧品はブランド戦略が特に重要なものの一つなため、運用代行会社の利用をすることでスムーズに目標達成できることも。
サイバーレコードは運用代行だけでなく、レベルの高い施策立案や分析などを実施できます。
どんな悩みでもお気軽にお問い合わせください。