Amazonクーポンのデメリット|セラーはクーポンを設定すべき?

Amazonクーポンのデメリット|セラーはクーポンを設定すべき?
Amazonクーポンのデメリットも把握しておこう!

Amazonの大口出品では、商品出品時にクーポンを発行できます。

クーポンは、実店舗でもネットショップでも、ユーザーの購買意欲を刺激するのに役立つもの。Amazonでも効果的に活用できれば良いですよね。ですが、クーポン配布にはメリットばかりではなくデメリットもあります。

このページではAmazonクーポンについて、そのデメリットを中心に詳しく分かりやすく解説します。

クーポンの仕組みやメリット・デメリットをしっかりと把握したうえで、販売戦略に活用すべきかどうか判断しましょう。

目次

Amazonクーポンのデメリットをチェック

Amazonクーポンのデメリットをチェック

Amazon出品でのクーポン利用には、以下のようなデメリットがあります。

  • コストがかかる
  • 最低5%以上の割引が必須
  • カート獲得にはつながらない
  • 利用資格や対象商品の適用条件がある

それぞれ詳しく解説します。

コストがかかる

Amazon出品でクーポンを設定すると、その分コストがかかります。

クーポン作成で設定した割引分のコストがかかるのは当然ですが、Amazonでクーポンを利用する場合は「クーポン引換手数料」が別途発生する仕組み。

クーポンの引換手数料とは、ユーザーがクーポンを利用して商品を購入するごとに発生するAmazonに支払う手数料で、1回のクーポン利用ごとに60円かかります。

1万円の商品に5%割引のクーポンを発行して売れた場合、1回のクーポン利用ごとに、

  • 割引5%分として500円
  • 引換手数料として60円

この金額の合計で560円かかり、その分の利益が削られることになります。

1円でも多く売り上げたいセラーにとって、割引以外にも手数料がかかるのは厳しいですね。

クーポン作成の際に、その割引分の価格を上乗せするような出品方法は「不当景品類および不当表示防止法」等の法令に違反する可能性があるので、注意しましょう。

最低5%以上の割引が必須

Amazonクーポンを「割引率」で設定して発行する場合は、

  • 最低で5%
  • 最高で50%

この割引率の範囲内で設定する必要があります。

5%未満での割引をしたい場合は「割引率」ではなく「割引額」を選択し、50円や100円など可能な範囲で設定すれば良いのですが、「割引率」で1%や3%といった割引設定ができないのはマイナスポイントでしょう。

カート獲得にはつながらない

Amazonで商品の値引きをすると、カート獲得率アップの要因になり得ますが、クーポン配布による割引きは、カート獲得率にはつながりません。

例えば

  • 1万円から5%の500円値引きして9,500円で出品
  • 1万円で5%OFFクーポンを発行して出品

この2つのパターンは値引きする金額は同じですが、9,500円に値引きして出品するほうが、カートを獲得しやすくなるわけです。クーポンは、この点もデメリットですね。

利用資格や対象商品の適用条件がある

Amazon出品でクーポンを作成するためには、複数の条件があります。

クーポン利用資格

クーポンを作成するには、出品者が以下の要件を満たしていなければなりません。

  • 大口出品者である
  • 出品者評価4.0以上を維持している
  • Amazonで14日間以上商品を販売している

Amazonの小口出品では、クーポンの作成ができません。

出品者評価がある場合、4.0以上の評価が維持されていることも要件の1つ。この点について、Amazonのセラーセントラルには「 購入者から評価を受けていない出品者にも、クーポンの利用資格を得る対象となります」と記載があります。つまり、まだ評価のない新規出品者でも、大口出品で14日間以上商品を販売していれば、クーポンを作成可能ということになります。

Amazon seller central「クーポンの利用資格」

商品へのクーポン適用条件

Amazon出品でのクーポン利用は、設定する商品にも以下のとおり条件があります。

  • 新品商品
  • 出品者出荷・Amazonから出荷・マケプレプライムの商品のいずれか
  • レビューが指定の平均基準を満たしていること

レビューが0件の商品では基準がありませんので、問題なくクーポンを作成できます。

ただし、レビューがある場合は、そのレビュー数に応じて以下の平均基準を満たしていないと、クーポンを作成できません。

レビュー数★の数
1~4件平均2.5以上必要
5件以上平均3以上必要

クーポンの対象外とされている商品もある

以下に該当する商品は、クーポン設定の対象外となっています。

  • 中古品・コレクター品・認定再生品
  • ASINが「gl_book」「gl_music」「gl_video_games」「gl_dvd」gl_digital_software」に属するもの
  • 本、ミュージック、ビデオ、DVD
  • デジタルPCソフト
  • 不快感や嫌悪感を与えるような不適切なコンテンツが商品詳細ページに掲載されている商品

ここまでAmazonのクーポン利用におけるデメリットを解説しました。続いて、メリットもチェックしていきましょう。

Amazonクーポンのメリットは?

Amazonクーポンのメリットは?

Amazonクーポンは手数料がかかったり、利用に条件があったりなどデメリットがありますが、以下のようなメリットもあります。

  • おトク感のアピールに役立つ
  • 差別化になる
  • 注目度アップ

それぞれ解説します。

おトク感のアピールに役立つ

Amazonでクーポンを作成すると、商品にクーポンのバッジが表示され、おトクに買い物できることがパッと見た時点でわかります。

これは大きなアピールになりますね。

差別化になる

複数の類似商品が並ぶなかで、クーポンがある出品とない出品があれば、差別化になります。

クーポンがあまり使われていないようなジャンルでは、特に目を引く要素となるでしょう。

注目度アップ

クーポンバッジでおトク感をアピールして差別化ができれば、ユーザーからの注目度もアップし、通常よりも購入されやすくなります。

多くのユーザーに注文してもらえれば、Amazon内で表示される機会も増えてきて、商品の売れ行きを伸ばすことにも貢献してくれるでしょう。

このようにAmazonのクーポンは、ECビジネスの戦略に活用できるプラス要素も十分にあるのです。

いかに費用対効果を向上させられるかがクーポン利用の明暗を分けることになるでしょう。

ECビジネスで成功するためには、ECサイトなりの戦略も欠かせません。クーポンを利用してどのようにマーケティングに役立てるのか、メリットもデメリットも考慮したうえで検討しましょう。

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Amazonのクーポンとその他の割引を比較

Amazonのクーポンとその他の割引を比較

Amazonで商品の割引を行う方法としては、主に以下の3つの方法があります。

  • 値下げ
  • ポイント付与
  • クーポン配布

これらの割引の違いを比較してみましょう。

割引手段利用条件カート獲得率アップへの影響
(大口出品の場合)
設定可能な割引率手数料発生
クーポンありなし5%~50%1利用あたり60円
値引きなしありなし
ポイントなしあり1%~50%なし

クーポン配布は大口出品者であることなど条件がありますが、値下げやポイント付与にはそうした条件はありません。

値下げとポイント付与はショッピングカート獲得に貢献してくれますが、クーポン配布ではプラスになりません。

クーポンの割引率は5%からとなっていますが、ポイント還元の場合は1%から設定可能です。

値下げもポイント付与も、出品者は単純にそれぞれの割引の負担分のみ手数料無料で利用できますが、クーポン利用の場合のみ、別途手数料が発生します。

こうした違いを見ると、クーポンによる値引きは不利であると言えるでしょう。

ただ単純に商品を値下げするのは、不要な価格競争を招くことにつながるため、おすすめできません。それに一旦値下げしたあとに元の値段に戻したり、値上げしたりすれば、ユーザーは敏感に反応します。

クーポンであれば、一時的なキャンペーン特典として利用しやすく、有効期限以降は通常どおりの価格に戻すのもスムーズです。こうした点では、値引きするよりクーポンのほうが便利ですね。

例えば新発売キャンペーン等でクーポンを作成して認知度を高め、多くのユーザーに利用してもらえるように誘導していくような使い方であれば、メリットを最大限に活かせる可能性があり、費用対効果も高まります。

このように、割引のスタイルによっても、それぞれにメリット・デメリットがあります。自社サイトや商品の将来性も考えたうえで、最善の方法を選択したいですね。

Amazonクーポン利用時の注意ポイント

Amazonクーポン利用時の注意ポイント

Amazon出品でクーポンを作成する場合には、複数の注意点があります。ここでは以下の5つの注意ポイントについて解説します。

  • 交換手数料
  • プロモーションとの組み合わせ
  • 予算オーバー
  • クーポンのキャンセル
  • ルール違反によるペナルティ

1つずつ詳しく見ていきましょう。

交換手数料

Amazon出品で設定したクーポンが利用された場合、割引額のほかに1回の利用につき60円の引換手数料が発生します。

予算を設定する際は、この金額もあわせて検討しましょう。

プロモーションとの組み合わせ

Amazonでクーポン以外のプロモーション等で割引を設定している場合、ユーザーはそれらを併用して利用できます。

クーポン割引とほかの割引を組み合わせた場合、当然トータルの割引額も大きくなりますので注意が必要です。

クーポンのキャンセルは、即反映されないことがあります。くれぐれも複数の割引を間違えて設定するようなことのないように管理しておきましょう。

Amazonでのプロモーションやプロモーションコードについては、以下の記事を参考にしてください。

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予算オーバー

Amazonのクーポン作成では、予算を設定します。クーポンが予算の80%まで利用されると、自動的にクーポンが非表示となり、予算の残高20%は引換手数料に回されるシステムなのですが、状況によっては残りの20%で引換手数料がまかないきれず、予算オーバーすることもあります。

Amazonでは、クーポンの予算オーバーについて、以下のように記載されています。

予算が100万円未満の場合は、支払額が予算を最大15%(またはそれ以上)上回ることが予想されます。

引用:Amazon seller central

予算オーバーについては、実際に利用してみて費用が確定するまで分かりません。この点も踏まえて、予算を設定することが重要です。

クーポンのキャンセル

クーポンを作成して有効になった後は、いつでもクーポンをキャンセルできます。

ただし、クーポンのキャンセルをした場合でも、すでにクーポン取得済みのユーザーが入手したクーポンを使用して注文を完了させるまでの猶予として、利用停止まで30分ほど時間がかかることがあります。

キャンセルして即終了できるわけではないので注意しましょう。

ルール違反によるペナルティ

クーポン作成にも、ルールがあります。

例えばクーポン名の決め方や割引率のほか、レビューのインセンティブとしてのクーポン提供を禁止するといったルールです。

Amazonが定めているクーポン作成におけるルールに違反すると、クーポン利用を中止される可能性があるほか、出品停止やアカウント停止等のペナルティ対象となることもあります。

クーポンを利用する際は、ルールを把握したうえで作成しましょう。

Amazon seller central「Amazonクーポン利用規約」

Amazonクーポンの作成方法

Amazonクーポンの作成方法

Amazonでクーポンを追加する際の大まかな手順は、以下のとおりです。

  1. 商品を選択
  2. クーポンの割引率(割引額)を設定
  3. クーポン作成の予算を設定
  4. クーポン期限等を設定
  5. 設定から最短で6時間後にクーポンが有効となる

セラーセントラルのトップ画面左上にある三本線アイコン(バーガーメニュー)をクリックします。

ハンバーガーメニュー

①[広告]→②[クーポン]メニューをクリック。

広告→クーポンのメニュー

次に、[最初のクーポンを作成]のボタンをクリックします。クーポン作成2回目以降になると、このボタンが[新しいクーポンを作成]に変わりますが、進み方は同じです。

最初のクーポンを作成する

クーポンの画面右上にある[新しいクーポンを作成]ボタンをクリックします。

新しいクーポンを作成

クーポンを作成したい商品をASINで検索。

ASINで商品を検索

指定した商品が表示されたら、①商品左横にあるチェックボックスにチェックを入れ、②[次へ]のボタンをクリックします。

商品を選択して次へ

次の画面では、クーポン作成の詳細として以下の各項目を設定していきます。

  • スケジュール
  • 割引
  • 予算
  • クーポン名
  • ターゲティング

それぞれの設定内容を順に見ていきましょう。

スケジュール設定では、クーポンの期間を1日~90日の間(30日以上推奨)で設定します。この期間はクーポンが有効になったあとに、延長したり短縮したりの変更も可能です。

スケジュール設定

割引設定では①「割引額」もしくは「割引率」を選択し、具体的な金額かパーセンテージ(5~50%)で設定可能。クーポン利用を1人1回に限定する場合は、②「利用回数を購入者1人につき1回に制限します」にチェックを入れます。

割引設定

予算設定では、割引額と引換手数料の合計額に使用する金額を10,000円以上で指定します。先に解説したとおり、予算がオーバーすることもあるので、それを踏まえて余裕をもって設定しましょう。

予算設定

続いてクーポン名を100文字以内で設定します。クーポン名にはガイドラインがあるので、初めてクーポンを作成する際は、こちらも忘れずにチェックしておきましょう。

クーポン名設定

ターゲティングでは、以下のプルダウンメニューを開き、クーポン表示する対象ユーザーを「すべての購入者」もしくは「Amazonプライムの購入者」のいずれかから選択します。

ターゲティング

ここまでの各項目の選択・入力が完了したら、画面下の[次へ]ボタンをクリック。

[次へ]ボタンをクリック

詳細設定で入力した内容が以下のように表示されるので、内容に間違いないか確認のうえ、画面右上の[送信]ボタンをクリックすれば、クーポンの作成が完了です。

内容に間違いないか確認のうえ、画面右上の[送信]ボタンをクリック

クーポンの作成が完了してからクーポンが実際に表示されるまでには、最低でも6時間かかります。

クーポンが有効になるまでは、設定の変更等はできません。設定の変更等がある場合は、クーポンが有効になるまで待ちましょう。

Amazon出品で複数のクーポンを作成する場合、ここまで解説したやり方で1つずつ設定するのは手間ですよね。複数のクーポンを作成する場合は、スプレッドシートを使っての一括作成も可能です。

クーポンを一括作成する場合は商品選択の際に、[一括作成セクション]メニューから[テンプレートファイルをダウンロード]をクリック。ダウンロードしたファイルを開き、スプレッドシートに必要事項を入力、アップロードしてください。

Amazonクーポンはデメリットも理解して有効に活用しよう

Amazonクーポンはデメリットも理解して有効に活用しよう

Amazon出品でのクーポン利用には、メリットもありますがデメリットもあり、セラーがクーポンを利用すべきかどうかは、その使い方や戦略にもよります。

例えばクーポンの引換手数料がかかるのは難点ですが、クーポンバッジの訴求力は販促活動のプラス要素として役立つという側面もあります。

Amazonでは、クーポン以外にも値引きを実施する方法がありますので、メリット・デメリットを理解したうえで、適材適所でそれぞれの機能を活用したいですね。

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サイバーレコード株式会社

大手企業累計300社、自治体60自治体以上のECサイト制作の実績を持つ当社。

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