BASE(ベイス)は、誰もが簡単にネットショップを作成・運営できるサービスです。
初期費用や月額費用が無料で、気軽に利用できることから200万を超えるショップが開設されています。
しかし、BASEは完全無料で利用できるわけではなく、商品が売れた段階で手数料がかかり、それ以外にも複数の手数料が発生します。
手数料を正しく把握しておかないと、技術料や時給なども考えると商品の価格設定によっては赤字になりかねません。
そこで本記事では、BASEでかかる手数料と計算方法を詳しく解説します。
BASEでかかる手数料と計算方法
BASEでかかる手数料は以下の5種類です。
- 月額料金
- 決済手数料
- サービス利用料
- 振込手数料
- 事務手数料
手数料が発生するタイミングや手数料率はそれぞれ異なり、種類によってはそのときの売上金額によっても変わります。
正しい計算方法も合わせて解説するので、BASEの利用を検討している人は参照してください。
月額料金
BASEには、月額料金が無料の「スタンダードプラン」と、有料の「グロースプラン」の2種類が提供されています。
どちらも初期費用は無料です。
スタンダードプラン | グロースプラン | |
月額料金 | 0円 | 16,580円 |
スタンダードプランは、商品が売れるまでは一切費用がかからないため、ネットショップ運営を初めて行う人におすすめです。
グロースプランは、年払いした場合のひと月あたりの料金となり、月払いにしても19,980円と、年払いより3,400円高くなってしまいます。
公式でも月商50万円以上の人におすすめしているため、決して安いとは言えない金額です。
決済手数料
決済手数料は、商品が売れたタイミングで発生します。
決済回数によって発生するため、商品が1回で3つ売れたときでも、3回に分けて1つずつ売れても、手数料に変わりはありません。
スタンダードプラン | グロースプラン | |
決済手数料 | 3.6%+40円 | 2.9% |
決済方法がAmazon PayもしくはPayPalの場合、どちらにもシステム手数料として1%が加算されます。
決済手数料の計算方法
例えば、5,000円の商品が売れたとしたときの計算方法は以下の通りです。
- スタンダードプラン
5,000円×3.6%+40円=220円
- グロースプラン
5,000円×2.9%=145円
普段よりも引かれる金額が多かったと感じた場合は、決済方法によって手数料率に1%加算されたと考えると良いでしょう。
サービス利用料
サービス利用料も、決済手数料と同様に商品が売れたタイミングで発生する手数料です。
そのため、売れた金額から決済手数料とサービス利用料を引いた金額が、実際に手元にくる金額と考えると分かりやすいでしょう。
スタンダードプラン | グロースプラン | |
サービス利用料 | 3% | 0円 |
サービス利用料はスタンダードプランのみに発生します。
サービス利用料の計算方法
仮にスタンダードプランで5,000円の商品が売れた場合の、サービス利用料の計算方法は以下の通りです。
- 5,000円×3%=150円
今回の例の場合、決済手数料の220円と合わせた370円が、実際に商品が売れたときにかかる料金となります。
振込手数料
売上金を指定した口座に引き出すときに発生する手数料です。
振込手数料はプランや金額に関わらず、一律で250円で、振込手数料とは別に「事務手数料」も発生します。
事務手数料
商品が売れるとすぐに利用者に振り込まれるわけではありません。
その前にBASEで商品購入者から売上金を預かっている形です。
そのため、振込手数料以外にも振込金額によって以下の事務手数料がかかってしまいます。
2万円未満 | 2万円以上 | |
事務手数料 | 500円 | 0円 |
2万円以上だと振込手数料の250円のみで済むため、できるだけ2万円以上貯まってから振込申請すると良いでしょう。
事務手数料の計算方法
売上が2万円未満の場合と、2万円以上の場合とで分けて説明します。
- 6,000円の売上金額を振り込む場合の手元に残るお金
商品 6,000円 – 振込手数料 250円 + 事務手数料 500円 =5,250円
- 25,000円以上の売上金額を振り込む場合の手元に残るお金
商品 25,000円 – 振込手数料 250円=5,250円
振込申請のタイミングは、月に1回でも毎週でも自由に行えます。
BASEの手数料以外にかかる費用
BASEは月額料金や振込手数料などの必ずかかる費用以外に、デザインテンプレートや拡張機能で費用がかかるケースがあります。
デザインテンプレート
BASEのショップデザインテンプレートには、無料のものと有料のものがあります。
有料のデザインテンプレートは90種類以上あり、プロのクリエイターが作成した高品質なテーマを、月額課金ではなく1回のみの買い切りで利用可能です。
5,000円から購入できるリーズナブルなものから、2万円以上するものまでさまざまあります。
テンプレートによってはスマホアプリに対応していないケースもあるため、しっかりと確認してから購入しましょう。
無料でも十分デザイン性の高いテンプレートを使用できるので、商品の世界観と照らし合わせながら、無料にするか有料にするかを決めるのをおすすめします。
拡張機能
BASEには「BASE Apps」という、70種類以上ある拡張機能のほとんどを無料で使えるサービスが存在します。
しかし、2つのみ有料となる機能があり、それが「BASEロゴ非表示」と「不正決済保証」です。
BASEロゴ非表示は、名称通りにBASEのロゴを非表示にするもので、ショップのデザインをより自社製品の雰囲気に近づけることができますが、月額500円かかります。
不正決済保証は、クレジットカードが不正利用されたときの被害金額を補償するもので、月額980円で利用可能です。
どちらも強制課金ではないため、より自分らしいショップデザインで、不正利用リスクの少ない運営をしたい場合は契約すると良いでしょう。
BASEでお得にショップ運営できる人
BASEでショップ運営をするのに向いている人の特徴を4つ紹介します。
- コストを最大限低くしたい人
- 操作が簡単なものを利用したい人
- 副業目的の人
- ECサイトの運営が初めての人
コストを最大限低くしたい人
BASEは有料プランもありますが、基本は初期費用・月額料金が無料で利用でき、売上が出るまでは手数料も発生しません。
想定以上に売上が出なくても、ランニングコストで赤字になるケースはほとんどないでしょう。
とにかく安価でネットショップを開設したい人は、BASEの利用が向いています。
また、ショップのジャンルもファッションやインテリア・フード・コスメなど多岐にわたり、商品による向き不向きが出にくいです。
ニッチなジャンルで、ニーズがあるかどうかを試したいという人にもおすすめできます。
操作が簡単なものを利用したい人
BASEはショップ開設まで30秒、商品の販売まで30分でできると謳っています。
つまり、デジタルに不慣れな人でも直感的に操作しやすい仕様となっているのです。
ショップデザインや機能のカスタマイズも比較的簡単に行えるため、難しい操作は苦手という人に良いでしょう。
また、BASEは手軽にオリジナルグッズの販売ができます。
デザインを入稿するだけなので、グッズ作成・梱包・配送作業などはBASEの提携会社が全て行ってくれるため、ネットショップをなんとなく運営してみたい人とも相性が良いです。
副業目的の人
BASEは売れるまでコストがかからないため、安定した売上を出せるか不安な人にもおすすめです。
売上が伸びなくても焦らずに運営ができ、本業と副業の配分も自分で好きに決められます。
自分の好きをまずは売ってみたいと考えていて、柔軟な働き方を実現したい人にはピッタリでしょう。
ECサイトの運営が初めての人
BASEは無料のプランでも、ネットショップ運営に必要な機能が十分揃っています。
操作性も高く、オリジナルグッズが作れたりと自由度も高いです。
そのため、感覚的な運営を行いやすく、ネットショップ運営が初心者の人におすすめできます。
サポートやセミナーも充実しているため、運営の知識やノウハウも身につけていけるでしょう。
BASEでのショップ運営が向いていない人
BASEはほとんどの人におすすめできるサービスですが、向いていない人がいるのも事実です。
ショップデザインをオリジナルにしたい人
BASEは他の無料EC運営サービスに比べるとカスタマイズ性やデザイン性が非常に高いです。
しかし、テンプレートによっては使用したい拡張機能が使えず、使えても専門知識と時間がかかります。
ECサイト運営の中級者以上は物足りなく感じる可能性があるため、注意してください。
すでに売上が確立している人
すでにある程度の売上が確立している人も、BASEは不向きと言えるでしょう。
BASEは無料の代わりに、商品が売れるほど手数料がかさみます。
BASEが推奨しているように安定して50万円以上の売上がある場合は別ですが、単発で10〜30万円ほどの売上が発生している場合、売上に対する手数料をしっかりと計算しましょう。
計算し、思ったほどの利益が手元にこない時は、別のプラットフォームを探すことをおすすめします。
本気で売り上げを伸ばしたいならAmazon・楽天もおすすめ
BASEと異なり、Amazonや楽天は月額利用料金がかかるほか、商品数ごとに手数料がかかる可能性があります。
費用は当然BASEよりもかかりますが、Amazon・楽天は集客力が強く、ユーザーの購買意欲を駆り立てやすいです。
しかし、いきなり1人で運営を行うのは不安という人もいるでしょう。
そのような時は、代行会社を利用するのもおすすめです。
サイバーレコードは、Amazonと楽天市場の運営代行で400社以上の実績がある、ECサイトの運営代行に特化した会社です。
ECサイト運営のスペシャリストが売上アップを全力でサポートしてくれるため、安心してお願いできます。
そのため、ECサイトを本気でやりたいと考えている場合は検討視野に入れてみても良いでしょう。
BASEの手数料でよくある質問
最後に、BASEの手数料でよくある質問を紹介します。
- BASEの手数料は非課税になる?
- BASEの販売手数料の確認方法は?
- BASEの手数料500円はどういう意味?
- BASEの販売手数料は確定申告で経費にできる?
BASEの手数料は非課税になる?
はい、課税されません。
売上金額から手数料がそのまま引かれます。
ショップ運営者が得られる利益は、仕入れ原価を除いた売上からBASEの各手数料を差し引いたものと言えます。
BASEの販売手数料の確認方法は?
販売手数料は「売上データダウンロードApps」にて確認可能です。
データを抽出したい期間を選択すると、CSVダウンロードも可能なので管理が容易になります。
BASEの手数料500円はどういう意味?
売上金を引き出したい時に、その金額が2万円以下だと事務手数料が発生します。
この時の金額が500円です。
また、金額に関わらず振込手数料が一律で250円かかるため、引き出したい金額が2万円以下の場合は、手数料の合計が750円かかります。
売上金は、できるだけ2万円以上になってから引き出すとお得です。
BASEの販売手数料は確定申告で経費にできる?
BASEの販売手数料は、確定申告で経費の対象です。
また、商品の発送費用や振込手数料も対象となります。
購入した文房具や家賃も経費となる可能性があるため、経費にできるかどうかは税理士などの専門家に相談しましょう。
まとめ:BASEでショップ運営をするなら手数料を正しく把握しよう
本記事では、BASEの手数料や他にかかる費用について詳しく解説しました。
BASEの手数料はシンプルで分かりやすく、ネットショップ運営が初めての人にはおすすめのサービスなため、ショップの規模やニーズに適切なプランを選びましょう。
また、Amazonや楽天などのモールタイプでもショップ運営したい人は、サイバーレコードにご相談ください。