ふるさと納税に出品するには、地方自治体のふるさと納税協力事業者に登録することで、返礼品登録が可能です。
返礼品は地場産品であれば出すことができますし、自社商品をふるさと納税返礼品として出すことでメリットが得られることがあります。
今回、ふるさと納税返礼品のルールや返礼品に出したときのメリット・デメリット、更にふるさと納税出品の流れについて説明していきます。
ふるさと納税について
改めてふるさと納税について説明していきたいと思います。
ふるさと納税は地方創生施策の一つ
ふるさと納税は、地方創生施策の一つです。
個人が納めている住民税の内、およそ2割を目安に、自分のふるさとや応援したい自治体へ寄附することで、年間の合計寄附額のうち2000円を超える部分について、税の控除を受けることができる制度です。(控除上限額は年収によって変わります。)
また寄附額のうち3割程度の返礼品をいただける制度でもあります。
返礼品のルール
返礼品金額の割合(還元率)は、上限3割とされています。例えば、1万円の寄附額であれば、返礼品の価格は、3000円(税込)までです。
また、以下ルール(一例)に則っているものに限ります。(総務省告示第5条より)
- 地域内で生産されたもの
- 地域内で原材料の主要な部分が生産されたもの
- 地域内で製造、加工その他の工程のうち主要な部分を行われ、付加価値が生じているもの
- 地域内で生産されたものと、近隣の他自治体の地域で生産されたものが混在したもの
(流通構造上、混在することが避けられない場合に限る)
※自治体様によって独自のルールを設けていらっしゃる場合もございますので自治体様へご確認をしてください。
返礼品に出品できるもの
返礼品は名産品や特産品が定番
その土地の産品であることが全国的に有名である名産品や、その地域でしか作れない産品・商品である特産品が返礼品として一般的です。
一般的に返礼品として
と、上記のような食べ物を思い浮かべてしまいがちですが、食べ物以外でも以下の
のように一般的に購入することができるものは返礼品として出品することが可能です。
返礼品がない・・・。
返礼品になるような商品がないとお悩みの事業者さんもいるかもしれません。
でも、大丈夫です。
返礼品は地場産品であればよいのです。
返礼品の中には、
- 宿泊券
- 体験型のイベント
なども出品することができます。
また、お墓のお掃除サービスやお庭の草取りサービスなどを提供されている事業者さまもいらっしゃいます。
「モノ」だけでなく「コト」を返礼品として出品することも可能です。
地域の魅力をアピールすることで、全国へ地域ブランドを広めていけます。
ふるさと納税出品のメリット
ここでは、ふるさと納税のメリットを考えていきたいと思います。
販路拡大
これを読んでいる事業者様は、ECサイトはお持ちでしょうか?
ふるさと納税は、ふるさとチョイス・楽天ふるさと納税・ふるなびと、いろんなショッピングモールに出品できます。
言い方を変えると、インターネットに商品を出しているので、通販サイトがあるのと同じ状態になるのです。
ということは、ネット通販を開始されていない事業者様にとっては、新たなEC販路へのきっかけとなります。
弊社がふるさと納税出品サポートをしているクライアント様からは、
「インターネット販売をどう始めていいか分からなかったけれども、ネット販売のきっかけになってよかった」「社内でインターネットに詳しい人間がいなくて助かった」「商品の良さをネット通販のページに表現できてよかった」などのお声をいただいています。
「パソコンの操作は苦手だしなぁ」と思われる方も中にはいると思いますが、わたしたちサイバーレコードは、ふるさと納税出品のサポートから、商品登録代行も行っているので、パソコンが苦手でも大丈夫です。
サイバーレコードでは、自治体様や返礼品を登録される事業者様の代わりにふるさと納税業務を代行するふるさと納税代行サービスを行っております。(ふるさと納税代行サービスの詳細はこちら)
事業者様向けサービスとして、ふるさと納税出品サポートも行っております。ふるさと納税出品にご興味がある事業者様、ネット通販への販路拡大を考えられている事業者様はぜひお問い合わせくださいませ。
手数料負担ゼロ
返礼品出品 | モール出品 | |
---|---|---|
モール出店料 | ー | ● |
モール販売手数料 | ー | ● |
広告宣伝費 | ー | ● |
送料 | ー | ● |
ふるさと納税出品の大きなメリットは、本来、ネット販売でかかる手数料や広告費用等の負担がないことです。
- モール出店料
- モール販売手数料
- 広告宣伝費
- 送料
※自治体様によっては条件が異なる場合がございますので詳細は自治体様にご確認ください。
上記の手数料がかかりません。
通常のネット通販のデメリットである送料の負担がないのは、非常に大きなメリットです。
これらはすべて、自治体様がご負担されますので、出品費用等のリスクはほぼなく、通常のネット販売に比べてかなり有利な状況です。
ふるさと納税業務の負担ほぼなし
返礼品出品 | モール出品 | |
---|---|---|
店舗立ち上げ | ー | ● |
広告管理 | ー | ● |
返礼品撮影 | ー | ● |
商品ページ制作 | ー | ● |
問い合わせ対応 | ー | ● |
受注管理 | ー | ● |
商品発送 | ● | ● |
わたしたちサイバーレコードのような、ふるさと納税の「中間事業者」では、「ふるさと納税に関わる業務を代行」しています。
中間事業者によって、代行業務は異なりますが、わたしたちサイレコですと以下のような業務を全て自社で代行しています。
- 返礼品登録サポート
- 返礼品撮影
- モールへの商品登録
- メルマガ等の販促
- バナー制作
- SEO対策
- 広告運用
- 決済管理
- 受注対応
- 広告運用
- モールへの出品
- 寄附者からの問い合わせ対応
例えば、寄附者からの問い合わせには、社内カスタマーサポート部の専門スタッフで受け付けています。ネット販売に関わる人員確保が不要となり、運用コスト面でも大きなメリットがあります。
売上アップ
ネットへの販路拡大だけでなく、ふるさと納税だけで直接大きな売上アップを見込めます。
ふるさと納税規模を表す寄付金額推移は、例年増加しており、平成27年に「ふるさと納税ワンストップ特例制度による手続きの簡素化」「控除額が約2倍に拡充」が開始されたことで急激に寄付金額が増加しました。
令和3年では8302億円に達しています。Amazonジャパンの売上が2.5兆円なので、ふるさと納税の規模がいかに大きいか分かっていただけるのではないでしょうか。
一つの返礼品が人気となり、1つの返礼品だけで年間億を超える実績も多数出ています。また、一度の注文で複数回返礼品が届く、ふるさと納税定期便により単価アップ・安定した返礼品出荷の成功事例もあります。
商品ブランディング
ふるさとチョイス・楽天ふるさと納税・ふるなび等のモールに出品する際に、通常ネット販売と同様に、返礼品の商品ページを制作します。
この作業は、わたしたちサイレコのような中間事業者が事業者様と打ち合わせを行いながら進めていきます。
返礼品の魅力をページ上で伝えるために、プロによる写真撮影・キャッチコピーや説明文、ストーリーの作成・ハイクオリティなページデザイン制作まで、全てECのプロの手が加わることで完成します。
弊社サイバーレコードの場合、平日は毎日、キッチンスタジオにてフードコーディネーターが、返礼品の調理を行い、プロカメラマンがフード撮影を行っています。美味しいと思わせる料理撮影は、設備と非常に高いスキルが求められます。
また、これもわたしたちサイレコに限ったことではありますが、「寄附が集まりやすい」返礼品の特徴を実績から把握していますので、商品構成/規格の提案もさせていただいております。
返礼品の出品までのやりとりの中で、商品の個性が明確になり、商品ブランド力が高まります。これら商品ブランディングをECコンサルやweb制作会社に依頼すると高額な費用がかかります。
返礼品を出品された事業者様からは、「うちの商品が生まれ変わった!」「うちの商品じゃないみたいだ!」という声も多く寄せられています。
中間事業者によって、商品の表現力・ページデザイン力が大きく左右されるのも事実です。
リピーター獲得
返礼品配送時にパンフレットを同封することで、自社サイトへの誘導および、リピーターやファン獲得が見込めます。
ふるさと納税の出品をきっかけに、自社通販サイトを立ち上げる事業者様も多くいらっしゃいます。「ふるさと納税での販売実績を市場調査に活用」「リピーターの受け皿」などの相乗効果が見込めるため、新規で通販事業をスタートするよりも低リスクです。
ふるさと納税がきっかけで、お取引が増えたという事例も上がっております。
出品するデメリットはあるの?
返礼品を出品するデメリットはあります。
自社サイトとふるさと納税出品が両方あると、注文、寄附が多くなり生産が間に合わなくなったと言われる事業者様も中にはいらっしゃいます。
ただ、そんな事態になってもほとんどふるさと納税サイトでは、発送は◯月頃になりますといった旬や収穫できる時期をページへ記載もできます。
もし返礼品として出せる数量が前もって把握している場合は、在庫数の制限も可能ですので、お伝えておくと大丈夫です。
返礼品を出品するデメリットを詳しくお知りになりたい場合は以下の記事もご参照ください。
ふるさと納税に出品する条件
ふるさと納税は誰でも出品できるわけではないため、出品するにはどんな条件があるのか、個人でも出品できるのかなど、気になる人もいるでしょう。
ここではふるさと納税に出品する条件について解説していきます。
協定や契約に基づく条件を満たす必要がある
ふるさと納税に出品する事業者は、各地方自治体と結ぶ協定や契約に基づき、特定の条件を遵守する必要があります。ただし、これらの条件は地域によって異なる場合が多く、自治体ごとに法令が反映されていることも少なくありません。
全国20の自治体を対象に行った調査によると、15以上の自治体で共通して要求されていた条件は以下の通りです。
- 各種法令等に沿った生産、製造、販売等を行っている
- 事務・役務又は生産拠点のいずれかが該当する地方自治体内にある
- 税の滞納がない
- 暴力団等に該当しない
- 個人情報を適切に取り扱える
- インターネットやメールを使用できる
- 返礼品の手配依頼後、商品管理、配送、苦情処理等の対応ができる
自治体によって条件が異なるため、上記以外の項目も当然あります。自社もふるさと納税の出品する事業者になれるかを、地域の自治体の条件をしっかり確認しましょう。
個人時事業主でも出品できる場合もある
個人事業主でも、多くの自治体で出品が許可されていることが多くあります。
自治体の出品者募集要項に「法人・団体、または個人事業主として本社、支社、事業所、または工場が市内に存在すること」などと記載されていることが多いです。しかし、条件が記載されていない場合もあるため、申し込む前に確認しておくと安心です。
個人事業主が注意すべき点としては、生産量を管理できる体制を整えているかが挙げられます。万が一大量受注となっても返礼品を確実に寄附者に届けられるか、綿密に計画を練っておきましょう。
ふるさと納税返礼品の出品方法
地方自治体が、ふるさと納税協力事業者募集をしている場合
GoogleやYahooの検索窓に「ふるさと納税返礼品協力事業者 + (自治体名)」「返礼品募集 + (自治体名)」と入力して検索してみてください。
応募して返礼品登録を行います。
募集要項が見つからない場合
自治体によって登録までの流れが違いますので、自治体へ問い合わせてみましょう。
返礼品登録までの流れ
とある自治体で返礼品を出すまでの簡単な流れをご紹介すると、
のようになります。
こちらの記事にも、返礼品事業者になるために何が必要でどのような手順を踏むのか、記載しておりますので、よろしければご一読ください。
まとめ
今回はふるさと納税の返礼品について事業者様のメリット・デメリットを書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?
地場産品を作られているのであれば、返礼品として商品を出したほうがビジネスチャンスとなるでしょう。
パソコンやインターネットが苦手な方なら、自社通販サイトを作るより簡単です。
サイバーレコードでは、自治体様や返礼品を登録される事業者様の代わりにふるさと納税業務を代行するふるさと納税代行サービスを行っております。(ふるさと納税代行サービスの詳細はこちら)
事業者様向けサービスとして、ふるさと納税出品サポートも行っております。ふるさと納税出品にご興味がある事業者様、ネット通販への販路拡大を考えられている事業者様はぜひお問い合わせくださいませ。