モール通販を利用しているものの、なかなかページを見てもらえない、期待するような収益が得られないなどと伸び悩んでいるショップも少なくありません。
集客力のあるECショッピングモールには、競合ショップも多数存在するでしょう。
そのひしめく競合の中でユーザーの注目を集め、商品を1点でも多く販売するためにできる施策は複数あります。
このページでは、モール通販の売上アップ方法としてできる5つの施策を詳しく解説します。
売れやすい環境が整ったECショッピングモールのメリットを最大限に生かし、自社の収益アップに貢献できる適切な施策を行いましょう。
モール通販の売上が上がる仕組み
モール通販の売上を上げるには、まず売上が上がる仕組みから理解しましょう。
モール通販の売上は、基本的に以下の方程式で成り立ちます。
- 「訪問者数」×「購入率」×「客単価」=売上
モール通販の売上を上げるには、それぞれの数字を最大化させることが大切であるため、ここでは数字を上げる方法を見ていきましょう。
訪問者数を上げる
「訪問客数」は、ECサイトに訪れた個人の数を指します。
この訪問者数を増やすことは、ECサイトの収益を増加させる上で非常に重要です。なぜなら、ECサイトへの訪問者が少ない場合、商品を見てもらう機会が制限されるからです。どんなに素晴らしい商品であっても、顧客に認知されなければ、その商品が売れることはないでしょう。
そのため、まずはSNSや広告・ブログ記事などを活用して、ECサイトへのアクセス数を増やす取り組みを行うのがおすすめです。
購入率を上げる
「購入率(CVR)」とは、ECサイトを訪れた顧客が商品を購入する確率を指します。
この確率は「訪問者数を購入回数で割る」ことで計算できます。購入率を向上させるためには、ユーザーの視点に立ったECサイトの構築が不可欠です。
購入率を上げるには主に以下のような方法があります。
- サイトのナビゲーションを最適化する
- 商品情報を充実させる
- 購入時の入力手続きを簡略化する
- 送料を負担させない
- 顧客の評判や口コミを増やす
これにより顧客が商品を安心して購入し、購入プロセスがスムーズで煩わしさのないECサイトになります。
客単価を上げる
「客単価」とは、ECサイトで一人の消費者が一回の購入時に平均的に支払う金額を指します。
客単価を向上させるためには、主に以下の方法があります。
- セット販売を導入する
- 一定金額以上の購入で送料無料
お客様が本来欲しかった商品に加えて、何か追加のアイテムを購入するような戦略を検討しましょう。
モール通販の売上を上げる5つの施策
すでに多くのファンがいるECショッピングモールに出店すれば、自社サイト運営と比較して格段に集客しやすくなりますが、その手軽さゆえにライバルが多いのも事実。
モール通販で売上をアップさせるためには、ライバルに勝つための施策も必要です。
モール通販の売上アップの具体例としては、主に以下の5つの施策が挙げられます。
- SEO対策で検索流入を増やす
- SNS活用
- ユーザーに寄り添ったページづくり
- データ分析による改善ポイントの見極め
- リピーターへの訴求
それぞれ詳しく解説します。
①SEO対策で検索流入を増やす
ECサイトで商品を見てもらうためには、ショップページを見てもらわなければどうにもなりません。
数あるECショッピングモールの中で、該当ページをユーザーに見つけてもらうためには、SEO対策が欠かせません。
ターゲットは、いま抱えている悩みを解消するためにどのような検索をするのか。ターゲットの検索ニーズを徹底的に追求し、それぞれのKWで検索順位1位、2位の表示を目指すべための対策が必要なのです。
まずはユーザーにページを見つけてもらうために、ターゲットの絞り込みやキーワード選定を重点的に行いましょう。
②SNSを活用して集客を増やす
ECサイトの集客には、無料で利用できるSNS戦略も有効です。
自社で発信するのもいいですし、インフルエンサーに協力してもらう方法もあるでしょう。
SNSは無料でかつ拡散力もあり、企業のPR媒体としては費用対効果の高い方法といえます。積極的に活用していきましょう。
③ユーザーに寄り添ったページづくり
ECサイトで集客、収益をアップしていくためには、ユーザーに寄り添った親切丁寧なページづくりが欠かせません。
商品ページを見て「手に取るように」情報が把握できれば、CVR(成約率)も高まります。
ターゲット層にフィットしたサイトコンセプトで、見やすくわかりやすいサイトづくりを心がけましょう。
- ターゲットニーズに添った豊富な品揃え
- 商品を検索しやすい
- わかりやすいカテゴライズ
- タイミングのいいアピール
- 商品を手に取らずとも伝わる商品説明
- 購入までのサイトのわかりやすさ
これらが満たされているか、ユーザー視点でチェック、使い勝手を検証することも重要です。
④データ分析による改善ポイントの見極め
ECショッピングモールでは、販売過程で収集した様々な情報を分析、データ化してショップに提供してくれるサービスもあります。
こうした有益な分析データを活用して、ページや商品、ターゲット層、キーワードなど、モール通販の伸び悩みの原因となっているマイナス要素を把握し、問題を改善していきましょう。
ショップとして狙っているターゲット層とは異なる層からの流入や成約が多いのであれば、ターゲットの見直しをしたうえで、キーワードも検討し直す必要があります。
場合によっては、商品名やパッケージ、サイトのイメージを作り変えることで、売上増につながる可能性もあるでしょう。
ページの離脱率が高いのであれば、離脱されないためのページづくりが求められます。
ECサイトでは、こうした検証からの改善といった地道な繰り返しが、良いページづくりに貢献してくれるのです。
⑤リピーターへの訴求
リピーターは、実店舗でもECサイトでも商品を販売しやすく、積極的にアプローチしたい優良なターゲットでもあります。
商品を売ることも大事ですが、SNSやメルマガ等で普段から適度にアプローチして、固定ファンを増やしていく施策も大事ですね。
例えばターゲット層の悩みを解消、改善するための情報を提供するコンテンツを定期的に配信したり、ユーザーに寄り添った商品開発をしたりといったアピールも有効です。
すでにショップの商品に価値を見出し、繰り返し利用してくれているユーザーは、購買意欲も高め。親切なアプローチを心がけたいですね。
ただし、あまりに売り込みの通知が多いと嫌われる傾向にありますので、商品を使い終わるタイミングなど、ここぞというタイミングを狙ってアピールするのがおすすめです。
ECサイトではユーザーが快適にショッピングを楽しめるように、見やすくわかりやすい、回遊しやすいページづくりが求められます。ECサイト運営におけるお悩みの解消が困難な場合は、ECサイト運営代行会社にご相談ください。サイトごとの問題点を改善すべく、最適なサポートをご提案いたします。
ECモール通販の売上が上がらない3つの理由
ここまでECサイトで売上アップする方法を見てきましたが、売上アップが期待できないECサイトの特徴もチェックしておきましょう。
- 検索されない
- わかりにくい
- ユーザーの手間を考えていない
検索されない
モール通販で出店しても、ショップページや商品ページを見てもらえなければ、当然売上も発生しません。
ページが検索されない場合、キーワードによる訴求ができていない、もしくは狙っているキーワードでライバルが多すぎるなどの理由が考えられます。
キーワード選定では、競合サイトにおけるSEO対策の検証も行い、検索で勝てるページづくりを目指しましょう。
わかりにくい
ECショッピングモールには集客力がありますが、ページづくりに失敗すれば商品は売れません。
特に楽天など、ショップごとにページが異なるタイプのモール通販では、ひと際目を引くショップがあったり、全くアピール感のないショップがあったり、ページも様々ですよね。
商品の説明に関しても、消費者が商品を購入するまでの不安や疑問を徹底的に排除しているページもあれば、ほとんど説明なしで画像と購入ボタンしか表示されていないようなユーザーに不親切なページもあります。
ECサイトでユーザーに商品を購入してもらうためには、わかりやすさが何より重要です。
- 商品画像
- 商品説明
- カテゴリー分類
- 関連商品の紹介
- カートへの導線
ECサイトで商品を購入するのに欠かせない商品詳細情報がユーザーに届かなければ、不安や疑問が残り、商品を購入してもらえません。
手に取るようにわかりやすい親切丁寧な説明や画像に、商品を見つけやすいカテゴライズ、迷わずカートに入れられる導線を確保し、上手に商品をアピールしていきましょう。
ユーザーの手間を考えていない
商品を検討している際に、何度もページのあちこち確認しないと購入の決断ができないようなページでは、離脱率が上がってしまいます。
商品は決まっているのにサイズやカラーがよくわからなかったり、送料がわかりにくかったり。ユーザーが最後の一歩を踏み出すまでに、複数の手間がかかるようなページ構成になっていないか、実際にユーザーの目線で購入過程を体験してみることも大事です。
商品ページで商品説明等が長くなればページも縦長になり、それだけでユーザーはスクロールする手間がかかります。
詳しい説明で商品購入を決めたときに、再びサイズやカラー選びのためにその長いページを何度も往復するような手間は極力省き、カート周りだけで楽に最終選択ができるような、ユーザーに親切なページづくりを心がけたいですね。
関連する商品や、一緒に購入するとユーザーの利便性が高まるような商品があれば、合わせてアピールしましょう。ユーザーにも喜ばれ、収益アップにも貢献してくれます。
正しい施策でモール通販の売上を上げよう
モール通販で売上アップする方法は複数あり、日々の施策でそれぞれの問題点をすくい取り、1つずつ改善していく地道な努力は欠かせません。
ECサイト運営での分析や問題点の見極め、改善策など自社で最適な方法が見いだせない場合は、ECサイト運営代行会社に相談してみてはいかがでしょうか。
様々なジャンルのECサイトで集客・収益アップに貢献してきた実績と経験で、モール通販の売上アップにも最適な施策をご提案します。
コラム:そもそもモール通販とは
モール通販とは、ECショピングモールを利用した通販スタイルを指します。
ECショッピングモールとは、様々なショップが集まり、それぞれに多種多様な商品を集めたインターネット上のショッピングサイトのこと。
リアルな大型ショッピングモールでも各企業が出店し、多くの消費者を集めていますが、それをEC(電子商取引)化したのがモール通販です。
日本国内でよく利用されているECショッピングモールは、以下のとおり。
- 楽天
- Amazon
- ヤフーショッピング
- ZOZOTOWN
モール通販では、すでに集客力や信頼性のあるECショッピングサイトに店舗を出店したり、商品を出品したりできます。売るための環境が整っているのがモール通販の最大のメリットですね。
このモール通販のパワフルな集客力は、0からコツコツと積み上げていく必要のある自社サイト構築との大きな違いであり、大きな魅力です。
モール通販を店舗に例えるならば、人気のショッピングモールの中で新規出店するようなもの。一方、自社サイトは人目につかないところでひっそりと新規出店するイメージといえるでしょう。
どちらも出店してからの努力しだいで成長を期待できますが、スタート段階から集客力が高い分、加速度的に収益を上げやすいのがモール通販の強みです。