コロナ禍において参入する企業が急速に増えたEC市場は現在も増加傾向にあり、ネットショップを利用するユーザーも増えています。
競合が増加しているEC市場で成果を出し続けるためには、EC事業のノウハウやWebマーケティングの知識をもって対抗していかなくてはなりません。このような背景があり、ECサイト運営担当者の需要も増えています。
とはいえ、ECサイト運営に係る業務には、人によって向き不向きもあるもの。特に新たにEC事業に参入する際など、どのような人材を確保すべきか、迷われることもあるでしょう。
このページではEC事業で人材を必要としている方や、個人でEC事業を始めようか検討している方に向けて、ECサイト運営に向いている人、向かない人、一般的なECサイト運営における業務内容まで、それぞれ解説します。
ECサイト運営に向いている人材を適材適所で配置して、EC事業展開をスムーズに進め、目標を達成していきましょう。
ECサイト運営に向いてる人
ECサイト運営に向いている人としては、例えば以下に該当するような方が挙げられます。
- ユーザー目線をもてる人
- トレンドに敏感な人
- Web上でのコミュニケーション能力がある人
- 行動力・実践力のある人
- ECサイト運営やWebデザインに興味がある人
- コツコツと積み重ねていく作業を好む人
- データ分析や解析が得意な人
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ユーザー目線をもてる人
ECサイト運営における業務には、実に様々な種類がありますが、いずれもユーザビリティを高めることを基本とした上での業務内容です。
ユーザーに注目してもらい、気に入ってもらえなければ商品も売れません。
そのため、ユーザー目線で商品企画やサイトづくりができる人が向いています。
トレンドに敏感な人
テレビやSNS、YouTube等の影響で、ユーザーニーズは常に変化しています。
人々の注目を集めるような情報を敏感にキャッチできる方でなければ、ユーザーニーズに合わせた商品企画やサイトづくりもできないでしょう。裏を返せば、トレンド情報に敏感な方は、ECサイト運営に向いているといえます。
Web上でのコミュニケーション能力がある人
ECサイトでは、店舗のようにお客様に直接対応する機会がほとんどありませんが、Web上でのコミュニケーションでは顔が見えない分、より一層のコミュニケーション能力が求められます。
相手に配慮のない対応では不要なクレームを招いてしまうため、顔が見えない状況でも相手の気持ちを考えて対処できる方を採用したいですね。
行動力・実践力のある人
ECサイトでは、ユーザーとの直接のやりとりが少ない分、ユーザーからの反応も見えにくいものです。
ですが、売れるECサイトを構築するためには、ユーザーのニーズに対応しつつ、注目を集めていく必要があります。そのためにも、自ら行動して検証しつつ、状況を変えていくといった意識や姿勢が求められます。
ECサイト運営やWebデザインに興味がある人
ECサイトをより良くしていくためには、デザインや構成等での手入れも必要ですが、ちょっとした変化でユーザーの反応が変わることもあり、時にはABテストで成果を見極めていくような地道な作業が求められるケースもあります。
ECサイト運営のノウハウや、Webページのデザインに興味がある方であれば、ユーザーの反応を見ながら様々な施策を検討することにも、意欲的に取り組めるでしょう。
コツコツと積み重ねていく作業を好む人
ECサイトの運営は、多種多様な作業の小さな積み重ねが成果を生み出すもの。
即効性がなくとも、コツコツと地道に積み重ねていくような作業を好む方には向いています。
データ分析や解析が得意な人
ECサイトでは顧客の顔が見えず、直接意見を聞く機会もほとんどありません。そのため、サイトへのアクセスや離脱率、購買率やリピート率など、各種データが非常に重要な意味をもちます。
それらの重要なデータをいかに分析できるかで、次に打つべき施策も変わってくるでしょう。
ECサイト運営で得られる各種データは、分析や解析が得意な方にとって挑む価値のある貴重なデータであり、やりがいも感じられるはずです。
ここまで「ECサイト運営に向いている人」として解説しましたが、未経験者であっても、勉強しながらこうした知見を深められる人であれば十分に対応可能です。
ECサイト運営に限ったことではありませんが、大前提として、その業務に興味や関心があり、日々勉強していくような意気込みをもっているかどうかが重要です。
ECサイト運営に向かない人
ECサイト運営に向かない人としては、例えば以下のような方が該当します。
- Webでの仕事が苦手な人
- 地道な作業を好まない人
- 自己管理が不得意な人
- 探究心のない人
- データ管理や分析が苦手な人
それぞれ詳しく解説します。
Webでの仕事が苦手な人
ECサイト運営では、Web上の操作が欠かせません。Webでの仕事自体に抵抗がある方、パソコン操作による作業に苦手意識がある方には、厳しい作業環境となるでしょう。
地道な作業を好まない人
ECサイト運営では、Web上でのコツコツとした地道な作業が欠かせません。
購入ボタンの文言を少し変えてクリック率の変動を見てみたり、商品にチラシを同梱して購買率を計測してみたりと、ECサイト運営には終わりのない地道な作業が山のようにあります。そういった小さな作業を積み重ねることが苦手な方には、ECサイトは向かないでしょう。
自己管理が不得意な人
ECサイト運営で集客をして売上を上げるためには、各種業務の中から優先順位を決めて順に処理していくような場面もあります。
例えばお客様対応は最優先に行わなければいけませんし、在庫が少なくなっている商品の発注作業も忘れずに行う必要があります。ECサイト運営で求められる作業は数多くありますので、その中から優先順位を自分で決めて、適切に処理する必要があるのです。自己管理ができない人には難しいでしょう。
探究心のない人
ECサイトでの顧客の動向は、日々変動しています。トレンド等の顧客ニーズをキャッチするためには、常時アンテナを張っておく必要があります。
探究心をもって取り組めない方には向かないでしょう。
データ管理や分析が苦手な人
ECサイト運営で得られるリアルなデータ情報は、集客アップや売上向上の施策を打つことに非常に重要です。
これらの貴重で重要性の高いデータの管理や分析ができなければ、成果につなげる改善策の検討もできません。
ここまで「ECサイト運営に向かない人」について解説しましたが、ECサイト運営では多様な業務があり、向き不向きも必要なスキルも、受け持つ業務によって異なるもの。企画のみ、ページ構築のみ、顧客対応のみなど、担当を得意分野に限定して分担させることも可能です。
続いては、そんなECサイト運営で求められるスキルについて見ていきましょう。
ECサイト運営に必要なスキル
ECサイト運営には特別な資格は必要ありませんが、各種業務を経験することで得られるスキルも多数あります。
ECサイトの運営にあたって求められるのは、主に以下のスキルです。
- IT関連のスキル
- Webマーケティングスキル
- 情報収集スキル
- 企画立案スキル
- 分析スキル
- コミュニケーションスキル
それぞれ見ていきましょう。
IT関連のスキル
ネットショップはWebサイトで発信することから、IT関連の専門知識が必要となる場面が複数あります。
ユーザーにとって使い勝手の良いECサイトを構築するには、デザインだけでなく、回遊しやすい導線づくりが必要ですし、そのページを多くの人に見てもらうためにはSEO対策も欠かせません。
サイト構築のデザインや商品の写真撮影、キャッチコピーや商品説明文の作成など、クリエイティブな業務も多く含まれます。
ただ機械的に自社のページを作るだけでなく、全体を回遊しやすく商品購買につながる、ユーザーに優しいページを作る必要があり、そのスキルが求められるのです。
Webマーケティングスキル
商品やブランドを広く知ってもらい、ユーザーを集め、ECサイトからの成果を最大化させるためには、Webマーケティングによる戦略も欠かせません。
新規顧客を集めるためのキャンペーン施策や、リピート利用を促すメルマガ戦略など、ECサイト運営に適したマーケティングスキルが必要です。
Webマーケティングは専門的な知識や経験が必要な分野でもあり、場合によってはECコンサルタント等のサポートが有効となる場合もあるでしょう。
情報収集スキル
ECサイトでも、トレンドの入れ替わりなど動きが非常に早いため、随時最新情報を更新していくことが求められます。
市場の動きに敏感でなければ、ユーザーニーズを理解して応えることもできず、ライバルショップより有利に販売できるチャンスを逃してしまいます。
企画立案スキル
日々もたらされる豊富な情報によって、顧客のニーズも様々に変化しています。時には人気商品のリニューアルが求められることもあるでしょう。
ECサイト運営でターゲットとしているユーザーが現在何を求めているのか、収集した情報からの企画立案スキルも欠かせません。
ニーズに応える商品企画やキャンペーン等を企画し、提供していくスキルが求められます。
分析スキル
Web上で商品を販売するECサイトでは、実店舗では収集が難しい、細やかで具体的なデータが得られます。
どのようなルートで何時にページを訪問して、どのページで離脱したのか、ユーザーの属性なども把握可能です。
これらの情報をECサイトで十分に活用するためにも、データを分析し、改善策を講じられる人材が求められます。
コミュニケーションスキル
ECサイト運営では、コツコツと地道で孤独な作業が多いですが、何らかのミスが発生するなど、ユーザーとのやりとりが発生することもあります。
冷たい、そっけない印象になりがちなメール送信や電話での対応では、不要なクレームにつながったり、問題が大きくなったりする可能性もあります。
Web上でのコミュニケーションでは顔が見えない分、通常よりも相手の気持ちや感情への配慮が必要です。
購入後のアフターフォローやクレーム対応でも、ショップのファンが増えることはあるもの。コミュニケーションスキルはECサイトでも大事なポイントです。
ネットショップでのお詫びメールについては、以下の記事をご参照ください。
ECサイト運営の仕事内容
最後に、ECサイト運営の具体的な仕事内容について解説します。
ECサイト運営において重要なのは、ネットショップで成果を出し、顧客に対応していくための業務全般です。
ECサイト運営における仕事内容は、以下のように商品を売るためのフロント業務から、商品販売の裏方的な業務を担うバックエンド業務まで多岐にわたります。
- 商品企画
- 仕入れ・製造
- サイト構築
- 商品登録・出店
- プロモーション
- 受注対応
- 物流管理
- カスタマーサポート
- 売上管理
- サイト管理
- 販促施策
それぞれ詳しく見ていきましょう。
商品企画
ECサイト運営のフロント業務において最も重視すべきは、商品企画です。
商品がなければネットショップは成り立ちませんし、売れる商品でなければ売上が上がりません。
店舗でもWebでも、物販のトレンドは移り変わりが激しく、顧客ニーズや季節に応じた商品ラインナップを随時検討していく必要があります。
仕入れ・製造
ECサイト出店においては、商品の原価や販売に係るコストのほか、販促活動に係る費用等も考慮しつつ、商品の仕入れや製造を行います。
どの程度仕入れて、どれくらい販売できるのか、販売計画を立てておくことも重要です。
サイト構築
ECショップで商品を売るためには、ユーザーに情報を届けるためのWebページの準備が必要です。
出店方法にもよりますが、ショップページや商品ページなど、アピール材料を揃えて構築していく作業が欠かせません。
商品登録・出店
販売する商品や出品サイトが決まり、ショップページが構築できれば、後は商品を登録して出店するのみ。
ECサイトの商品登録では、魅力的な商品写真や商品の詳細を分かりやすく伝える説明文等が必要です。
Webページでユーザーの目を引き、興味・関心をもってもらえるようなショップづくりを目指します。
ECサイトのビジネスモデルについては、以下の記事をご参照ください。
プロモーション
ECサイトで出店した後は、ショップや商品の認知度を上げるために、SNS運用やブログでのコンテンツマーケティングに加え、Web広告を活用したプロモーションを行います。
どんなに良い商品でも、認知されなければ売れません。商品やターゲットユーザーに合わせた最適なプロモーションを行えるように、施策後のデータ分析や改善施策の繰り返しも必要です。
Amazonでの集客について解説した以下の記事も併せてご覧ください。
受注対応
ECサイトでユーザーから注文が入れば、バックエンドで受注対応業務として、ユーザーに向けての注文確認メール配信や発送の手配が行われます。
受注対応については、AmazonのFBAを利用する方法もあります。
物流管理
注文を受けた後は、注文内容どおりに商品をピッキングし、梱包や配送を完了させます。
受注から発送までのスピードは顧客満足度にもつながる部分であり、迅速かつ正確な作業が求められます。
在庫切れを防ぎ、物流が円滑に行われるための在庫管理も必要です。
カスタマーサポート
ECサイト運営でも、顧客対応は欠かせません。
例えば商品の配送が遅くなったり破損があったりすると、顧客からクレームが入ることもあります。
顧客対応はユーザーの満足度を高める要素の1つでもあり、非常に重要な業務です。
売上管理
ECサイト運営では、複数の手数料やシステム利用料等が発生します。
売上に対してコストがどの程度かかっているのか、採算がとれているのかチェックするのも重要な業務の1つです。
商品が売れない場合など、ECサイトの見直しが必要となることもあるでしょう。
Amazonや楽天市場など、利用するプラットフォームによって手数料も大きく変わってきます。
サイト管理
ECサイトは、定期的なメンテナンスも必須です。
ECショップのデザインや機能等にも日々変化があり、時代やトレンドに応じたリニューアルが必要になることも。商品を売るためのページは、そうした変化に応じた最適化が求められます。
販促施策
商品やショップの認知度を高め、商品の販売を促進していくためには、キャンペーンやセールイベント等の活用も必須です。
ネットショップで売れない理由を把握し、新規顧客はもちろん、リピート利用を促すための施策を充実させ、売上増を目指します。
ECサイト運営では、このように幅広い業務に対応する必要があり、人材不足に悩まれることもあるでしょう。人材確保や育成が難しい場合は、ECサイト運営代行会社に依頼する方法もあります。
ECサイト運営代行会社は、ネットショップ運営のプロ集団です。現状を分析した上で最適な改善プランをご提案し、即戦力となってEC運営をご支援いたします。お気軽にご相談ください。
ECサイト運営に向いている人を採用して前向きな運営を!
ECサイト運営では、商品企画からページ制作、集客、受注対応など、フロント業務からバックエンド業務まで、様々な作業が発生します。
ECサイト運営に向いている人は、EC業界に興味があり、ユーザー視点で各種業務に対応できる、以下のような方です。
- ユーザー目線をもてる人
- トレンドに敏感な人
- Web上でのコミュニケーション能力がある人
- 行動力・実践力のある人
- ECサイト運営やWebデザインに興味がある人
- コツコツと積み重ねていく作業を好む人
- データ分析や解析が得意な人
EC業界に進出する企業は年々増加傾向にあり、その中で順調に成長し続けていくには、人材確保や育成が必須ともいえますが、時間もコストもかかるものです。
ECサイト運営におけるリソース不足でお悩みの際は、EC運営のプロに頼るという選択肢もあります。
EC業界の大きな傾向や市場規模については、こちらの記事でも詳しく解説されています。合わせてご確認ください。
参考:コロナでECにとってはビジネスチャンス!越境ECも近年急上昇中 |株式会社パラダイムシフト
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