「楽天市場で検索順位のチェックはするものの、順位の変動を見てどう売上につなげればいいのか分からない」という悩みを持つ方は意外と多いもの。せっかく検索順位を確認しても、成果につなげるなど上手に活用できなければ、時間の無駄になってしまいます。
このページでは、楽天市場での検索順位チェックを売上アップにつなげる方法を解説します。有益な検索順位チェックで得た情報を活用し、楽天市場での上位表示を確実なものにしていきましょう。
楽天SEOとは
楽天市場の検索で上位表示させるためには、楽天SEOについて理解しておく必要があります。
楽天独自のSEO
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジン最適化のこと。
楽天SEOとは、楽天市場の検索結果で上位表示されるように、楽天独自の検索エンジンに対して商品ページを最適化する活動を指します。
Google検索で上位表示させるためには、Googleの検索エンジンに対応した最適化が求められることと同様に、楽天市場でも楽天独自のアルゴリズムに合わせた対策が必要です。
とはいえ、楽天市場のアルゴリズムも変動していますので、定期的なチェックはもちろん、上位表示されていればそれを維持し、下位に転落していれば問題点を分析して対処しなければなりません。
楽天市場の検索結果は2通り
楽天市場の検索では、自然検索による表示と広告による表示、2つの結果が表示されます。
自然検索による検索結果表示とは、ユーザーが検索窓に入れたキーワードから判断した検索結果のこと。キーワードによる楽天SEO対策がメインとなります。
広告による検索結果表示は、自然検索での上位表示が難しい場合にも活用できる方法で、自然検索の施策と併せて実施することで露出が増え、認知度が高まるなど、相乗効果も期待できます。
楽天市場では、ショップや商品ページに集客できなければ売上を伸ばすこともできませんので、楽天SEO対策は非常に重要です。
楽天SEO対策における重要ポイント
楽天SEOで対策すべきポイントは複数ありますが、その中でも特に重要となるのが以下の2つのポイントです。
- キーワードの選定
- 商品ページの充実
それぞれ詳しく解説します。
キーワードの選定
楽天サーチで検索上位に上げるにしても、肝心のキーワードが売上につながるものでなければ施策の意味がありません。
キーワードは、以下のポイントを重視して選定します。
- 商品に合っているか
- 検索ニーズがあるか
- ターゲット層の検索ニーズに添っているか
- 購入につながるキーワードか
例えばシンプルでおしゃれなデザインにこだわった商品であれば、「◯◯+おしゃれ」や「◯◯+シンプル」といったキーワードが商品にもユーザーニーズにも合っていて、購入に近いキーワードと言えます。
同じ商品で「〇〇+かわいい」など実際の商品やユーザーニーズに合わないキーワードから流入があったとしても、購入にはつながりにくいでしょう。
商品ページの充実
検査結果の中からユーザーに選ばれてクリックされたとしても、商品ページの内容が検索キーワードやユーザーの検索意図とマッチしていなければ、商品ページから即離脱されます。
キーワードを強化する場合は、商品ページもユーザーニーズのあるキーワードに添った改善が必要です。
ただし、ターゲット層のニーズは変化し、楽天市場での検索ニーズもそれに合わせて変化します。日々の検索順位チェックではこうした部分も併せてチェックすることで、早期改善に役立ちます。
楽天市場の検索順位チェックで様々な要素をチェックし、上位表示するために改善できるポイントを見つけていきましょう。
楽天SEO対策で効果的なキーワードの探し方
対策キーワードは、頭の中だけでは思いつかないことも多数あります。そこで効率よくキーワードを見つける方法をまとめて紹介します。
- サジェストキーワードをチェック
- シーズンイベントのキーワードをチェック
- 楽天市場の人気キーワードをチェック
- ゆらぎや類義語もチェック
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
サジェストキーワードをチェック
楽天市場の検索窓にキーワードを入れると、サジェストキーワードが表示されます。
サジェストキーワードとは、検索時に自動的に表示されるキーワード候補のこと。検索頻度の高いキーワードや関連性の高いキーワードが優先的に表示されるため、重視すべきキーワードといえます。
例として「フェイスタオル」と入力したところ、以下のように複合キーワードが9つ表示されました。
このように、表示されるサジェストキーワードは、実際に複数のユーザーが検索時に高い頻度で入力しているので、自社商品に関連するキーワードがあれば積極的に取り入れましょう。
シーズンイベントのキーワードをチェック
以下のようなシーズンイベントのキーワードも、チェックが必須です。
- お正月
- バレンタイン
- ひなまつり
- こどもの日
- 母の日
- 父の日
- お中元
- 敬老の日
- ハロウィン
- 七五三
- お歳暮
- クリスマス
これら年中行事やイベントに関するキーワードは、シーズン到来前にチェックして早めに対策しておきたいですね。
楽天市場のランキングをチェック
楽天市場のランキング一覧ページでは、様々なキーワードをチェックできます。
楽天市場のジャンル別ランキングで上位表示されている商品のキーワードをチェックしたり、人気キーワードランキングをチェックするなど、幅広い視野でキーワードを検索してみましょう。成果につながるキーワードが複数見つかるはずです。
2022年のヒットワードは、トレンドキーワードのチェックに役立ちます。
ゆらぎや類義語もチェック
キーワードを選定する際は、ゆらぎや類義語も忘れずにチェックしましょう。
ゆらぎとは、例えば「レディース」と「レディス」のような、ちょっとした表記の違いのこと。どちらも意味は通じますが、どちらか一方のみでしか対策していなければ検索条件も限定されてしまうので、両方を取り入れる方法もあり。
類義語とは、例えば「パソコン」であれば「PC」といったように、同じ意味を指すワードのこと。類義語を網羅することで、検索で見つけてもらえる確率が高まります。
楽天市場の検索順位(SEO)チェックする方法
楽天市場の検索順位チェックとは、戦略として狙っているキーワードの検索結果で、自社商品のページがどの位置に表示されているか確認することです。
楽天市場の検索順位をチェックする意味
楽天市場では、検索結果として表示された1ページ目で商品購入を判断するユーザーが全体の7割。2ページ目以降が閲覧されるのは、たったの3割と言われています。
楽天市場での検索順位で上位表示が獲得できているかどうかは、売上を大きく左右する要素の1つ。検索上位をキープできれば売上は安定しますが、下落すれば販売機会を失うことになります。
楽天市場の検索順位は1日24時間内でも変動しており、自社商品のページが上昇しているのか下降しているのか、競合の検索結果はどう変動しているのかによって必要な対処も変わってきます。
こうした状況を細かく把握するためには、検索順位のチェックが欠かせないのです。
こんな楽天検索順位チェックに意味はない
楽天市場の検索順位は常にチェックしているものの、その情報を検索順位向上に役立てていないといったケースは珍しくありません。
「上位表示しているから売れやすい」「検索順位が下がってしまってがっかり」といった、表面的な情報をキャッチするだけで終わっていませんか?
その結果や状況を生み出している背景まで分析しなければ、成果につながらず時間の無駄となってしまいます。
例えば検索順位をチェックするにしても、日によってチェックするキーワードが異なっていたり、そもそも狙っているキーワードを意識していない場合は、データとしても活用できませんし、そもそもチェックする意味もありません。
楽天市場で検索順位をチェックするのであれば、集客アップ・売上アップなど、成果につなげる材料として詳細情報もしっかりと見ていきましょう。
楽天市場の検索順位(SEO)のチェックポイントと重要性
楽天市場の検索順位は、どのようにチェックしていけばいいのでしょうか。まずは押さえるべきポイントから解説します。
楽天市場の検索順位でチェックすべき3つのポイント
楽天市場の検索順位をチェックする際は、特に以下の点に注目して情報を集めます。
- 購買につながるキーワードでの検索順位
- 自社商品の検索結果順位の推移
- 競合商品の検索結果順位の推移
楽天市場では、様々なキーワードを意識して商品名や商品ページを構築しますが、その中でも集客に効果的で、購買につながるキーワードのチェックが重要です。
集客力はあっても、購買につながらないキーワードをチェックしても意味はありません。
自社商品の検索結果順位がどのように推移し、競合商品がそれに伴ってどのように推移しているか、新たな競合が参入してきていないかなど、順位が上下する理由も含めて見ていきましょう。
こうした情報が、自社商品や商品名、商品ページの改善に役立ちます。
楽天市場での検索順位チェックの重要性
ポイントを押さえて楽天市場の検索順位を定期的にチェックしていくことで、以下のような情報をいち早くキャッチできる可能性があります。
- トレンド情報
- ユーザーニーズの変化
- 競合商品の戦略の変化
- 自社と競合店とのキャンペーンやサービス内容の違い
楽天市場で検索順位のチェックをこまめに実施し、データを蓄積しているからこそ気付けることも。早めに変化に気付くことができれば、早めに対処できます。
気が向いたときになんとなく順位をチェックするだけでは、どのような経緯で順位が上昇したり下降したのか、経過も理由も把握しにくく、対処も遅れます。
検索で上位にあっても下位にあっても、見るべきポイントを押さえて、有意義な検索順位チェックを行いたいですね。
検索順位チェックの理想的な頻度
楽天市場での検索順位チェックの頻度は、高ければ高いほど詳細な情報が収集できます。
楽天市場の検索順位は日々変動しており、ライバルも様々な施策で収益アップを目指しています。
例えば検索1位になっているからと、そのままチェックを怠ってしばらく放置していたとします。競合店が上位表示への対策として価格を下げたり送料を無料にしたり、キャンペーンを実施したりで気付いたら大幅に順位が下がっていたなんてことも十分に起こり得るのです。
その間に一切検索順位のチェックをしていなかったとしたら、競合店がどういった施策を行って、自社の順位がどのように変化していったのか、その経緯や原因も把握できません。
1週間に1回でも短いスパンでチェックしていれば、こうした見逃しもなく、早めの対処が可能となります。
楽天市場で検索順位をチェックしたり、情報を収集して解析したりといった作業に加えて、改善につなげていくのには手間も時間も労力もかかります。ツールなどを利用して検索順位をチェックする方法もありますが、改善策の検討や実施など、施策につなげるまでの工程も複数あり、実際には対応が難しいこともあるでしょう。
そんなときは、EC運営代行会社にお問い合わせください。EC運営のプロフェッショナルが楽天市場でのショップ運営の状況を分析し、収益アップにつながるプランでECサイト運用を支援いたします。
楽天市場で検索順位(SEO)が下がる要因
楽天市場での検索順位が下がる要因として、以下のような理由が考えられます。
- 商品が売れていない
- 競合商品が売れている
- 楽天市場での設定が不適切である
それぞれの内容を見ていきましょう。
商品が売れていない
楽天市場で検索順位が上がる要素の1つに、商品の売上実績があります。
つまり売れていない商品は、上位表示されにくいのです。集客不足で商品が売れない場合は、キーワードの見直しを行い、集客できていても商品が売れない場合は、商品ページや販売価格、サービス内容を見直す必要があります。
競合商品が売れている
競合が強い場合・競合が多すぎる場合は、どのショップも対策を強化していますので、検索による上位表示が難しいケースもあります。
その場合は、キーワード選定の切り口を変えてみたり、別の商品での検索上位表示を目指したり、成果が期待できるところに注力することを優先させたいところ。注力すべきポイントを見極めることが重要です。
楽天RMSでの設定が不適切である
楽天市場の店舗運営システム「RMS」での商品登録には、販売する商品をジャンルで分類するための「全商品ディレクトリID」や、「タグID」の設定項目があります。
全商品ディレクトリIDとは、楽天市場に出店する全店舗共通の商品ジャンルや種類を設定するための分類ID。出品登録での入力必須項目です。RMSの入力欄で1つだけ選択できます。
全商品ディレクトリIDの設定にも、ルールがあります。登録時には、全商品ディレクトリID登録に関するガイドラインをチェックしておきましょう。
タグIDとは商品の属性を示すIDで、登録は任意ですが、楽天サーチで効果的な訴求を行うためには、設定が推奨されています。
自社で扱っている商品と、「全商品ディレクトリID」や「タグID」で指定したIDが合っていない場合は、商品が検索結果に表示されません。
いまいちど商品とこれらのIDが合っているか確認しておきましょう。
「全商品ディレクトリID」と「タグID」は、RMSの商品登録画面で確認・変更が可能。操作手順は以下のとおりです。
RMSにログインし、[店舗設定]→[商品管理]をクリック。
「商品管理」ページの「商品編集」の中にある[商品一覧・登録]をクリック。
IDの確認・変更したい商品の左側にある[編集]をクリック。
画面を下にスクロールします。
「商品属性情報」の項目内に「全商品ディレクトリID」と「タグID」の入力欄があるので、それぞれ的確に選択されているか確認し、必要に応じて変更します。
「全商品ディレクトリID」または「タグID」を変更した場合は、画面下にある[更新]ボタンで変更した内容を保存します。
楽天市場の検索順位(SEO)を上げる要素
続いて、楽天市場で検索順位が上がる要素について見ていきましょう。
楽天市場が公表している「プラットフォームの透明性及び公平性の向上に関する取り組みについて」の資料によれば、楽天市場での検索順位は主に以下の2つの基本事項によって決定されているとのことです。
順位決定の基本事項 | 評価される内容 |
---|---|
検索キーワードと商品の関連性 | ユーザーが入力する検索キーワードと、商品説明等のキーワード出現頻度や希少性とを合わせてスコアリング |
検索キーワードごとの商品の人気度 | 検索したユーザーのそれぞれの商品への反応をモニタリングしたうえで、支持率の高い商品に高いスコアリング |
これらの2つの基本事項について、それぞれ解説します。
検索キーワードと商品の関連性
検索キーワードと商品の関連性についての事例として、同資料では以下のように記載されています。
例えば、「軽い」という検索キーワードに対して、商品名や商品説明文で複数回商品の軽さについて説明されていた場合、「軽い」というキーワードに対して関連性が高いとみなします。また、例えば「超軽量」というキーワードがついている商品が全商品に対して数が少なく希少だった場合、それらの商品は「超軽量」と検索された場合、よりスコアが高くなります。
引用:楽天市場「プラットフォームの透明性及び公平性の向上に関する取り組みについて」
ユーザーニーズに添ったキーワードを網羅して、商品ページに織り込むことの重要性がよく分かります。
検索キーワードごとの商品の人気度
検索キーワードごとの商品の人気度については、以下のように事例が挙げられています。
例えば、「マグカップ 軽量」と検索したユーザーが多く支持した商品に対して、「マグカップ 軽量」と検索された場合にスコアは高くなりますが、「マグカップ かわいい」と検索された場合支持されていない際は「マグカップ かわいい」という検索ではスコアを加点しません。
引用:楽天市場「プラットフォームの透明性及び公平性の向上に関する取り組みについて」
複合キーワードを多数入れ込めば集客につながる可能性は上がりますが、ユーザーニーズにそぐわないキーワードでは、いくら集客できても評価が上がらず、購買率が下がるためにマイナス要素となってしまいます。ユーザーに支持されにくいキーワードは、避けましょう。
楽天のSEO対策・検索順位チェックでよくある質問
最後に楽天のSEO対策・検索順位チェックでよくある質問を紹介します。
- 楽天SEO対策に商品名は関係ある?
- 楽天SEO対策に便利なツールは?
- 楽天でキーワードランキングからなくなった時の対処法は?
楽天SEO対策に商品名は関係ある?
商品名は楽天SEO対策において重要な要素です。商品名に適切なキーワードを含めることで、検索エンジンでの表示順位が向上します。
適切はキーワードは商品ジャンルだけでなく、イベント・季節需要を取り入れるのも一つの手です。例えばチョコレートを販売している事業者は、バレンタインなどのキーワードを含めるのもいいでしょう。
しかし、キーワード stuffing(過剰なキーワードの使用)は避け、自然な商品名を維持することが大切です。
楽天SEO対策に便利なツールは?
楽天SEO対策に役立つツールは多数存在します。代表的なものは以下の通りです。
- キーワードサーチツール
- 競合分析ツール
- 検索順位チェックツール
これらのツールを活用することで、適切なキーワードの選定や競合調査が容易に行え、効果的な対策を施すことができます。
楽天でキーワードランキングからなくなった時の対処法は?
楽天でキーワードランキングが急落する場合、まずは商品ページの内容やメタデータを再評価し、キーワードの最適化を行うことが重要です。また、リンク構造の改善やコンテンツの充実など、継続的な対策を行いましょう。
適切な対処法を選択し、ランキングの回復を目指してみてください。
まとめ:楽天検索順位チェックとSEO対策で商品ページを強化しよう
楽天市場での検索順位チェックでは、自社商品だけでなく競合商品のポジションもチェックし、どのように表示順位が推移しているのか、順位が変動した要因は何かなどを解析していくことで、新たな改善策を講じるヒントになります。
様々なキーワードごとに調査していくのは手間ですが、そうしたことも含めてECサイト運営代行会社に相談することも可能です。
順位の上下を見るだけではなく、有意義なデータを収集し、ECモールでの収益アップに活用していきましょう。
コラム:楽天の検索順位が最下位になったときに行うべき施策
ここでは緊急対策としてSEO関連で売上が落ちている店舗さんの事例を一つ紹介します。
以前からアイテムで「納期情報の表示」の表示が義務付けられたのですが、登録していないと検索順位が最下位になるケースが増えてきました。
このように検索順位が最下位になったときは、以下を参考に納期情報の表示登録を行いましょう。
1、商品編集を開いて「納期情報の表示」の「納期情報設定」をクリック。
2、納期情報設定で「新規登録」から納期情報を登録します。在庫あり時の納期と在庫切れ時の納期を2パターン登録します。
3、「納期情報の表示」で先ほど登録内容を設定します。
以上です。