楽天でECサイト運用を始める前に、出店費用がネックになり、足が止まる人もいるでしょう。
「楽天で出店したいけど、費用はどのくらいかかるんだろう?」
「補助金があると聞いたけど、いくら補助してもらえるか分からない」
そこで本記事では、楽天市場に出店する際にかかる費用と、出店時に使える6つの補助金を紹介します。
補助金を活用するときの注意点も解説するので参考にしてください。
楽天の出店にかかる費用と必要なもの
楽天は、無料で出店できるわけではなく、月額出店料やシステム利用料など、さまざまな費用が必要です。
補助金を知る前に、まずは出店時にかかる費用を理解しておきましょう。
楽天でかかる費用は、3種類のプランごとにかかる費用と、全プランに共通でかかる費用があります。
プランごとの費用
まずはプランごとの費用を紹介します。
プラン名 | がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショップ |
月額出店料 | 21,450円(年間一括払) | 55,000円(年2回払) | 110,000円(年2回払) |
システム利用料(パソコン) | 3.5%〜6.5% | 2.0%〜4.0% | 2.0%〜4.0% |
システム利用料(モバイル) | 4.0%〜7.0% | 2.5%〜4.5% | 2.5%〜4.5% |
月額出店料は2024年2月現在は上記の価格ですが、2024年6月1日からは物価高や人件費、システム管理費の高騰などの外部環境への変化に対応するため、22%〜23%ほど値上がりする予定です。
画像容量や登録可能な商品数がアップグレードされるため、これから出店を考えている人は、楽天のプラン内容をもう一度確認しておくと良いでしょう。
共通してかかる費用
次に、全プランに共通してかかる費用を紹介します。
初期登録費用 | 66,000円 |
楽天ポイント | 楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%) |
楽天スーパーアフィリエイト | アフィリエイト経由売上の2.6%〜5.2% |
モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料 | 月間売上高の0.1% |
R-Messe | 月額固定費:3,300円〜 |
楽天ペイ利用料 | 月間決済高の2.5%〜3.5% |
共通料金の値上げ予定は公表されていないため、まだこのまま据え置かれると考えておくと良いでしょう。
各料金やプランごとの詳細を知りたい場合は、公式ページを参考にしてください。
楽天で出店するときに使える6つの補助金
出店時は楽天以外にも、サイト制作やITツールの導入などで、かかる費用が多いです。
そこで、楽天の出店時に使える補助金を以下の6つ紹介します。
- IT導入補助金
- 事業再構築補助金
- 小規模持続化補助金
- ものづくり補助金
- スタートアップ補助金
- 自治体の補助金
IT導入補助金
IT導入補助金とは、さまざまな経営課題を解決できるようにITツール導入を支援するための補助金です。
目的に応じた以下5つの枠から補助金を申請できます。
- 通常枠
- インボイス枠(インボイス対応類型)
- インボイス枠(電子取引類型)
- セキュリティ対策推進枠
- 複数社連携IT導入枠
それぞれに補助額や補助率が定められています。
何のツールを導入するかで申請枠が異なるため、申請先を間違えないよう注意が必要です。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための、企業の思い切った事業再構築を支援する補助金です。
2023年9月に第11回応募申請が行われているため、2024年も引き続き同時期に申請できる可能性が高いです。
申請はオンラインのみで、複数回にわたる説明会も実施しているため、疑問点をその場で即時解消できるのも忙しい経営者には嬉しいポイントでしょう。
小規模持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、インボイス制度の導入や被用者保険の適用拡大などの今後複数年にわたって直面する制度変更に対応するための補助金です。
小規模事業者が取り組む販路開拓等の取り組みの経費の一部を補助し、業務効率化の取り組みを支援します。
この補助金は商工会連合会で年数回にわたって行われているため、不明点を直接知りたいという人は居住地区の商工会で解決できます。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するための補助金です。
正確には「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援します。
自治体の補助金
各自治体で、スタートアップ企業に向けた補助金や、特定の業種に向けての補助金が施策されている可能性があります。
楽天への新規出店に活用できる補助金がある可能性もあるため、各自治体で確認してみてください。
補助金活用時の注意点
補助金は物によっては100万単位で支援してもらえるため、非常に便利な施策です。
しかし、活用するときは次の4つの注意点に留意しなければなりません。
- 補助金の対象範囲がある
- 詳細情報は毎年変化している
- 申請は100%承諾されるわけではない
- 審査通過後に補助金をすぐ受け取れるわけではない
補助金の対象範囲がある
補助金は、何に対して使えるかがあらかじめ決められています。
例えばIT導入補助金の場合、通常枠ではPCやスキャナの購入は対象外になるが、インボイス枠では対象になるというケースがあるのです。
また、IT導入補助金では対象になるが、ものづくり補助金では対象にならないなど、施策ごとによって詳細が決められています。
申請前は必ず自社で導入予定・したものが対象になるのかを確認しましょう。
詳細情報は毎年変化している
補助金は毎年、補助率や補助金額・対象物などが同じわけではありません。
前回は対象になっていたものが対象外になっていたり、補助率が上がったり下がったりと、少しずつ変化しています。
例年こうだからとよく確認せず申請すると、せっかくの費やした時間が無駄になってしまうため、念入りに確認してから申請してください。
申請は100%承諾されるわけではない
申請期間内に徹底した準備で申請したとしても、申請が通らない時ももちろんあります。
補助金は、ものによって全員対象となるのか、公募によって補助金受取者が決定するのかが異なります。
全員対象の補助金は数十万円と少額で、公募で決められる場合は対象者が少ない分、補助金額も高額なケースが多いです。
自社にどの程度の金額が必要なのか、対象となるのかを判断し、どの補助金に申請するのかを見極めましょう。
審査通過後に補助金をすぐ受け取れるわけではない
補助金申請後、審査に通過して1週間程度で補助金を受け取れるケースはほとんどありません。
受け取りまでに数ヶ月要するケースが多いので、計画的に申請しましょう。
楽天出店時の補助金でよくある質問
楽天に出店するときの補助金でよくある質問をまとめました。
- ネットショップ開業の助成金は2024年もありますか?
- 補助金の申請方法は?
- 補助金はいつでも申請できますか?
ネットショップ開業の助成金は2024年もありますか?
ネットショップ開業時に使える助成金は、2024年もあります。
すでに申請期間が開始しているものや、早くも募集期間が過ぎてしまったものもあるため、何が対象となるのか確認してみてください。
補助金の申請方法は?
種類によって申請方法が異なります。
例えば、小規模持続化補助金の場合は、原則電子申請システムでの受付となっています。
郵送の場合は書類の抜け漏れが発生しやすいため、全てを準備できたか確認してから申請を開始すると失敗しづらいです。
補助金はいつでも申請できますか?
通年で申請期間がある補助金はほとんどありません。
ほぼ全てが申請期間が決まっていて、すでに2024年での補助金申請が始まっているものもあります。
まとめ:楽天出店で補助金を活用してビジネスを成功させよう
本記事では、楽天で出店するときに使える補助金について詳しく解説しました。
スタートアップ企業で資金を潤沢に用意できない企業や、コロナの影響を著しく受けた企業にとって、補助金は欠かせない存在です。
しかし、活用できる範囲や金額があらかじめ決められているため、申請前は本当に対象となるのかをプロに一度相談してみましょう。