楽天市場に限らずですが、店舗の売上の向上のためには「リピーター」という存在が不可欠です。
リピーターを増やすことが大事なのは分かるけど、具体的にどうやって増やしていけばいいのか分からない…という方は多いのではないでしょうか?
今回は、楽天市場における「リピーター」を育てるための考え方とその方法をご紹介します。
リピーターが増えることによるメリットとは?
リピーターは一度商品を購入している顧客で、その商品の良さを知っている人。
そのため、初回購入した時よりも、単価が高いものやまとめ買いなどで購入額が高くなりやすく、客単価が高くなります。
また、広告などを使った新規顧客獲得のためのコストが抑えられるため、費用対効果が良いとされています。
つまり、リピーターの存在は売上増加・利益拡大にも影響を与えるといえます。
リピーター育成のための戦略
その1 なるべく早いタイミングで再購入してもらう
まず、リピーターを育てるためにはなるべく早いタイミングで2回目を買っていただくことが重要です。
可能なら1ヶ月以内に購入していただきたいですね。
初回購入から1ヶ月以内にまた商品を再購入したユーザーは、その後もリピーターになる確率が高いといわれています。
そのため、できるだけ早く購入をしてもらうことが大事なポイントです。
その2 3回目までの購入率を上げ、10回目の購入者を増やす
ここで3回安定10回固定の法則が登場します。
3回安定10回固定の法則とは
3回利用してもらうと店舗に安定して来るようになる、10回利用してもらうと他の店舗になかなか行くことのない固定客になる
というものです。
2回購入しているユーザーは非常に離脱率が高いです。
リピーターに対するアプローチが少ないと、他の店舗の方がサービスが良いな、他のところも試してみようかな、というユーザーが離れてしまう可能性があります。
この離脱してしまうユーザーをいかにリピーターに引き上げるかが重要になります。
リピーター育成のための戦略を実行していく手順
次は上記の戦略を実際に行っていきましょう。
手順はこの通りです。
- STEP0:どんなユーザーに来てほしいかを考える
- STEP1:ユーザーの購入ステップに合わせて商品を考える
- STEP2:どのくらいの期間で来てもらえるかを考える
- STEP3:ユーザーが再訪する理由は何かを考える
- STEP4:再訪する理由に合わせた動機付けをする
STEP0:どんなユーザーに来てほしいかを考える
まずは自店舗がどんな店舗でありたいかを考えてみましょう。商品カテゴリを増やさず客層を広げる特定のカテゴリに特化した専門店なのか、客層を広げず商品カテゴリを増やす特定の客層に固定したセレクトショップなのか…店舗が購入者の対象をどこに置くかによって、次のステップの商品構成にも影響してきますので、自店舗の指標を決めておきましょう。
STEP1:ユーザーの購入ステップに合わせて商品を考える
このステップのポイントは、初回購入のあとにまた次回も購入したい!と思わせるような商品を置いていくことです。今回はアップセル展開としての切り口を考えてみましょう。
まずは初回は5個セット、2回目購入は10個セット、3回目購入は15個セット…など、内容量を増やしていくパターンが1つあります。3回目までの購入では商品の良さを知っているユーザーが購入される率が高いので、友人や家族などにおすすめする用にギフトセットなどを置くのも1つの手ですね。
次に、初心者でも始められやすいスターターキット、その次に難易度をアップした商品、最終的には専門性が高い商品…いわゆる趣味で買うような商品を段階を経て置いていくグレードアップパターンも効果的です。
このように、2回目も買いたくなるような商品展開をしていきましょう!
STEP2:どのくらいの期間で来てもらえるかを考える
次は、次回購入までの期間を決めましょう。リピーター育成のための戦略その1でご紹介したように、次回購入までの期間は早ければ早いほど良いです。次の2回目の購入日、そして3回目までの購入日のおおよその期間、日数をできる限り早いタイミングで決めておきましょう。期間を決めることによって、ユーザーに対してどのようにアプローチするかのスケジュールが決めやすくなります。
STEP3:ユーザーが再訪する理由は何かを考える
ユーザーがまたこのお店に来たい!と思う一例として、下記のものがあげられます。
前提としてユーザーが再訪する理由として、そのお店、商品に満足したから、というのが強いはずです。これがユーザーが再訪するための理由の土台になります。この土台の上に、ポイントがついているというお得感だったり、丁寧なサービスが嬉しかったのでまた購入したいという期待値以上の顧客対応があったという要素を含め、ユーザーがこの商品が欲しい!と思ったときに購入となります。
STEP4:再訪する理由に合わせた動機付けをする
再訪する理由を出したあとにどうするか?というと、STEP3で出したユーザーが再訪する理由に合わせて、ユーザーに買いたいと思わせるきっかけをつくります。先ほど出した図の理由に対してどのようなアプローチが必要か、一例としてあげてみました。ちなみに、左から右にいくにつれて求められる対応は手間がかかったり、難しくなっていきますので、できるところから進めていきましょう!
2回目購入に繋げるためのにお得感を出す
上記の手順を踏まえた上で、次は実際にどうやって購入に繋げていくかをご紹介します。
通販は実際に手に取って商品を見れない分、「購入したことを後悔したくない」という思いが強いユーザーが多いはずです。もし初めて商品を購入してもらったとしても、ユーザーに満足してもらえなければリピートには繋がりません。そういったユーザーをリピーターに育てるために、同梱物やメールでフォローをしましょう!
同梱物には商品の説明書、アレンジレシピ、利用シーンの紹介だったり商品のフォローができるものを入れると、ユーザーの満足度は上がるかと思います。メールは商品を購入したあとに、その商品をうまく活用できているかの確認のためのメールを送りましょう。また、メールで店舗を思い出してもらうための機会をしっかりとつくることも重要です。
また、2回目の購入に繋げるために必要なことがもう1つあります。それはお得な情報を店舗側から提供し、高い訴求力でユーザーを惹きつけることです。
実際にどんな方法があるかというと、次回購入に使えるサンキュークーポンの配布、メルマガ会員限定などを謡ったクーポンを配布するなどです。メルマガでクーポンを送る場合は、50%OFFなど惹きつけられる値引き額のクーポンの発行が望ましいです。さすがに半額は厳しい…と思われる方も多いかと思いますが、2回目の購入から引き上げられたリピーターは次回もどんどん購入してくれるので、次に繋げるための施策として半額まではいかなくとも、なるべく高い割引額でアピールしましょう。
メルマガの施策については、下記のブログを参考にしてみてください。
3回目購入に繋げるために共感してもらう
2回目の購入に繋げられたら、次は安定して店舗に来てもらうための3回目購入に繋げるための施策です。引き続き土台にあるお店、商品に対する満足感を提供するのはもちろんですが、期待値以上の顧客対応、また共感性をつくっていくことを意識していきます。3回目の購入までいくと、ユーザーは店舗に興味を持っている段階になります。ここからはしっかり店舗の印象を残していきましょう。
これに対して大事なポイントは、覚えてもらえる顧客対応をすることです。期待値以上の顧客対応をするためには、丁寧な梱包、店舗を覚えてもらえるような同梱物、フォローメールなどの施策が必要です。
フォローメールについては、下記のブログを参考にしてみてください。
また、3回目の購入に繋げる動機付けとして、店舗をより知ってもらい、理解・共感してもらうことが大事です。飲食店などでも、こんな感じの雰囲気好きだな~というお店ってありますよね。通販でも「このお店なんとなく好きだな」という風に思ってもらうこともリピートに繋げるためには大事なポイントの1つでもありますので、しっかりと工夫していきましょう。そのためにはその商品の紹介をページに掲載する、SNSで宣伝する、などがあげられますが、楽天市場内でできることは主に商品や店舗のコンセプト、ブランディングを伝えてユーザーに共感してもらうことです。商品の紹介コンテンツを作成して掲載したり、店舗の情報をより知ってもらうことも重要です。
ブランディングについては、下記のブログを参考にしてみてください。
10回以上購入してもらうために安心感の提供をする
10回固定の法則まであと1歩です!ここまでくるとユーザーは店舗を気に入っています。この期待を裏切らないためには、このお店だったら大丈夫!サービスも充実してる!と思わせられるような購入体験をさせることが重要です。
まずは特別感を出すメール、施策を行いましょう。各メールでユーザーごとに内容を変えたり、先行販売や限定販売の商品を貴方だけにお知らせします!と告知したりなどの施策が友好的です。
また、ずっと同じ施策をやっていてもユーザーは飽きてしまうので、飽きさせないための施策も必要です。百貨店などでも色々な催し物があると行きたくなりますよね。独自セールを行うなど、ユーザーに買い物がしたいと思わせられるような企画も取り入れていきましょう。
RMSでリピーター数を確認する方法
リピーターを増やす方法をご紹介しましたが、今どれぐらい自店舗にリピーターがついているのか?気になりますよね。新規顧客がこれだけいて、2回目購入者がこれだけいるから施策はこれをやって…みたいな感じで流れが分かりやすくなると思います。リピーター数はRMSの店舗カルテ内で簡単に確認できるので、チェックしておきましょう。
①RMSのデータ分析>2.店舗カルテ>店舗カルテ をクリック
②売上の「もっと見る」をクリック
③上部ナビの「購入している顧客は?」の「新規・リピート別購入顧客」をクリックし、チェックする
まとめ
新規顧客の獲得も必要ですが、更なる売上に繋げるためにはリピーターを固定することが重要です。ただ、ウリが強すぎるとユーザーが離れていったりする可能性もありますので、単純にこれ買ってくれ!という押し売りよりも商品を使うことで貴方に利益がありますよーということをアピールすることが効果的です。また、リピート率を確認する場合は、リピート数は同じでも新規顧客が減っているとリピート率は上がっているように見えるので、比率ではなくリピート数が増えているかを確認しましょう。
リピーターを育成するための戦略に取り組むためには、2回目購入・3回目購入・固定客へと購入を重ねるための販売シナリオを作ることが大事です。初回購入に向けた施策と並行して、リピーターになってもらうための施策も行うことが大切なので、コツコツ取り組んでいきましょう。